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1990年11月24日(土)
【道:前田 法重・原田 公司・富田 剛・谷口 竜一・大塚 仁・本田 仁】
「順調みたいやな」
「そうっすね。問題なさそうです」
鍛錬の進捗について確認した原田 公司の言葉に対して、谷口 竜一が返事を返した。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客が訪れている。3期冒険者である谷口 竜一と大塚、本田 仁は来年1月の探索開始に向けて日々鍛錬を行っている。戦士の谷口は模擬戦を重ねて実力を積み重ね、罠解除士の大塚は亜獣探知と罠解除、魔術師の本田は主に催眠の呪文の制度を上げつつ、今後覚えるべき爆発の呪文を視野に入れた鍛錬を行っている。また、同じ部隊である戦士の山村 三平太と宮川 勘太、僧侶の広巡 聡も鍛錬進度としては順調であり、これは3期冒険者の部隊の中でも最上級の評価を受けているのである。
「本田くんごめん。ビールのおかわりとつまみを適当に頼んで欲しいす」
「わかりました。適当に注文しますね」
ビールを飲み干していた富田 剛が注文役の本田 仁に追加を依頼する。すると本田はいつものように的確な注文を行った。これはまだ本田の意識がはっきりしているからこそできる芸当であり、もうしばらく飲み会が続くと、本田はある程度の確率でブラックアウトするので、こうなると注文するのは大塚 仁の役目となる。
「じゃあ改めて」
この後、注文した飲み物と料理が運ばれてきたので、前田 法重が再度の乾杯を行い、全員でこれに答える。この後はいつものようにアルコールを消費しつつ、閉店の時間まで飲み会を続けるのであった。