見出し画像

【イメージ二次創作】沙綾ちゃんの勧誘🩷

ここは白愛大学のカフェテラス。
一組の男女が何やら親密そうに話をしている。

女の子は一目見たら忘れられないようなフワフワの長い髪にかわいい顔立ちをしていて、服装もいかにも女の子らしい。

男の子のほうは、、、と言うと、これもまた(別の意味で)忘れられないような度のきつそうな眼鏡にボサボサ頭だ。
服装もいかにもダサい。

女の子はこの春、大学に入学したばかりの一年生、沙綾(さあや)だ。
只今、バンドメンバーを絶賛勧誘中だ。

運良く、ギターとドラムは決まったものの、キーボードがなかなか見つからない。

そこで目をつけたのが、この幼なじみにして冴えない出で立ちの凡造(ぼんぞ〜)だった。

沙綾は凡造に向かって、今まで集まったほかのメンバー(主に女子)のことを熱心に話している。

「彼女はね〜もう忘れちゃってたけど、私た
 ち、前に一度会ったことがあるんだよね〜
 と言っても、小学校の時だからあたりまえ
 かなぁ〜」

沙綾は幼なじみの気安さからか、かなり砕けた調子だ。

凡造がバンドのメンバーになってくれると信じて疑わない。

「私、こう見えて、子供の頃はすごい泣き虫
 だったじゃん?
 家族でDLランドに遊びに行った時にね、
 アイスクリームの屋台に見とれていたら、
 私だけはぐれちゃって、泣きべそかいて、 
 それでもアイスクリームの列の前に並んで
 いたの。」

凡造は呆れたようにじっと沙綾を見た。
一見すると、冴えない男子が、可愛い女子に見惚れているように見えなくもない。

「だってとっても美味しそうだったし、それ
 に待っていたら探しにきてくれるかなっ 
 て。
 なのに順番がきてもお金を持ってなくて、 
 もう悲しいやら恥ずかしいやらでね。
 そしたらちょうど私のあとに並んでいたの
 が彼女だったの!
 泣いている私を見て、声かけてくれたん 
 だ〜
 私にもアイスクリーム買ってくれてね!
 彼女も家族と一緒だったんだけど、うちの
 家族が探しに来てくれるまで一緒にいてく
 れてね。
 二人で一緒にベンチでアイスクリームを食
 べたの!
 ちょうど池の前で、噴水が上がって、虹が
 かかってね〜綺麗だった〜🌈 
 あとにも先にもあの時のアイスクリームが
 一番美味しかったわ〜」

沙綾はうっとりと、目の前のアイスクリームを口に運んだ。

「それで、Rainbow▽Icecream(バンド名)
 なん?」

ここにきて、初めて凡造が口を開いた。
最初に聞いたバンド名のことが気になっていたらしい。

「そう、そう!」

沙綾は前のめりだ。

「あとで彼女が同い年だって聞いて、びっく
 りしちゃって〜てっきりお姉ちゃんぐらい
 の年かと思っていたから〜
 大学の入学式で見かけた時には、もう舞い
 上がっちゃって! 聞いたらブラスバンド
 やってたって言うじゃん!? 
 もう誘うしかないよね〜」

沙綾は得意気に、アイスクリームの最後の一口を口に入れた。

「それで、なんでオレまで誘われてるん?」

凡造はボソボソとつぶやいたが、沙綾はお構いなしだ。

凡造は普段、無口で恥ずかしがり屋だから、全然目立たないけど、眼鏡をはずして前髪をあげるとそれなりに見えるはず…

それにあがり症で、コンクールでの入賞こそ逃してはいたものの、ピアノの腕前はかなりのものだったわ。

「あんただって、眼鏡をはずして、前髪をあ
 げたら、ちょっとはカッコよく…!」

と、沙綾はいきなり凡造の眼鏡を持ち上げて、ハッとして手を離した。

えっ?! 
ぼんぞ〜って、こんなん…??

沙綾は胸のドキドキが収まらない!!

そう! これはきっとそうよ!!
バンドのメンバーがそろって嬉しいからだわ!!!

沙綾は久しぶり(子供の時以来)に、凡造の素顔を間近に見て、すっかり狼狽えていたが、そこは気持ちをすり替えた。

「あっ! 美桜〜! 友也〜! こっちこっ
 ち〜!」

入り口に、新しいバンドのメンバーが入ってきたのを見て、沙綾は慌てて手を振った。


みなさん、こんにちは。
ソラノイロです🩵

くえすさん主催クリスマス☆プロジェクト【イメージ】の青春ラブストーリーの世界にすっかり入ってしまって、全くの素人なのにこんなお話を書いてしまいました🤣 
(みんなの沙綾ちゃんのイメージを壊していたらごめんなさい💦🙏)

頭の中で、妄想がどんどん膨らむ💗てこういうことなんですね☺️💓

私の拙い文章を読んでいただいてありがとうございます😊🙏✨

みなさんもよかったら一緒にこの世界✨に入ってみてね💕

また誰かの頭の中で、妄想が膨らむといいな☺️💓



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集