私はいつも考えています。
シェフである私は常に
「これからの若者達の将来は
どおなるのか?」
と考えています。
ケーキ屋さんで働いて将来自分の店を持ちたいと言う子達は沢山います。
しかし現実と向き合った時に自分の夢を貫徹出来る人はごく僅かです。
それは今も昔も同じです。
私は今まで菓子職人として働いて来て、大きなホテルのシェフになった人や自分の店を持って夢を叶えて来た人達をたくさん見て来ましたが、
もちろん"屍"も見てきました。
自分はその屍を見た時に
「あの様にはなりたく無い」
とその屍を越えてきました。
まだ細々と生きながらえている負傷兵達に助けを求められた事もありました。
もちろん手当をして再び戦場に向かえる様にした事もありましたが、ほとんどは介錯して、また違った人生を歩むお手伝いをして来ました。
しかし現代ではその行為自体を
「おせっかい」
と言われる事の方が多いです。
ならば
「お前はいいよなぁ」
などと言ってほしくない。
私はその人の行く道を共に眺め共に踏み固め、そして傷が癒えるまで肩を貸した事はあるけれど、その分私も傷ついて来た。
人や立地のせいにした事は全く無い。
切れ味が悪い刀で半殺しにされるよりは、潔く介錯をされた方が新しい人生を歩み出す時に楽だと思うのだが、いかがなものか。