酒はとうぶん飲まない、愛と自滅の協奏曲、
七月十三日
午後十二時三三分。洋菓子、アーモンド、紅茶。ILLAYの演奏を見たりセナ様の御真影をデスクトップ画面に設定したりしていたからいつもより書き出しが遅れた。もう頭のなかはセナ様でいっぱいだ。「セナ」とグーグル検索するとアイルトン・セナばかり出てくるのに我慢がならない。この夏のあいだ出来ればセナ様の御尊顔を拝したい。たぶん一生の思い出になるだろう。「もういつ死んでもいい」となるに違いない。静岡まで行くとなると交通費は全部でどれくらい必要かあとで調べてみよう。かなりの額になりそうだな。もちろんチケットも買わないと。惚れた俺が悪いんだ。今夜酒を飲んだらとうぶん飲まずに過ごそうか。飲むとやたら喉が渇くのと、そろそろ二日酔いに苦しむことになるような気がするから。なにより酒量が増えると費用がかさんでいけない。あんなキチガイ水に金をかけるならILLAYグッズに金をかけるほうがずっといい。セナ様だって酔っ払い男はお嫌いだろう。セナ様のためにも俺は節酒に努める。セナ様は明らかに俺に酒は控えろと厳命している。俺は誰の言うことも聞かないがセナ様の言うことなら何でも聞くつもりだ。もはや俺はセナ様の奴隷だ。夜は飲むよりよく出来た短篇集なんかを読むほうがいい。まずは新潮文庫のヘミングウェイ短篇集でも。ってヘミングウェイはかなりのアル中だったじゃん確か。まあともかく酒に飲まれて大変なことになる前に酒とは一定の距離を置くことにしよう。昨日は午後三時から二時間半ほどコハ氏と閑談。小池と石丸はなんとかパスだとか仮想通貨を作りたいとかベーシックインカムの税収源として贈与税や相続税をフル活用すればいいとかそんな話をする。コハ氏とはそこそこ気は合うが、もし俺の知的守備範囲が狭かったら、これほど長い時間話すことは出来なかっただろう。昨夜も河川敷を走れなかった。今日も無理かも。ぜんぶ梅雨のせい。昼食を終えたらひさしぶりに文圃閣に行きたい。なんかいい句集か歌集でもあれば買いたい。『与謝野晶子歌集』(岩波書店)にこういうのがあった。
晶子の歌才にはいつも脱帽させられる。俺にはこんなのは作れない。南米音楽がさっきからエンドレスで脳内再生されてんだけど。イッツ、クール。カンナ八号線。