AI問診で手間が省ける?集患につながる?AIとの共存でより良い医療を提供できる仕組みを考える|院長Q&A
「2023年3月の記事を復刻掲載」
こちらの記事は、2023年3月に公開されたものです。
内容を一部改変してお届けします。
開業医の先生方の疑問にお答えする院長Q&A。
今回は「AI問診ってどう?」というご質問をいただきました。
AI問診について2つの視点から考えます。
ご参考にしてください。
AI問診は医療経営で有効活用できるか?
AI(人工知能)問診は、診療所経営において、患者さんが診療所に足を運ぶ一つのきっかけになると考えています。
AI問診では自分の症状などの質問に答えていくと、何らかの病気に振り分けてくれます。
多くの人が忙しい日々を送る中で、身体に不調があったとしても、「前に処方してもらった薬を飲もう」とか「ドラッグストアで相談しよう」「今回は我慢しよう」という人も少なからずいるのではないでしょうか。
痛みを我慢し続けたり、大きな病気の早期発見・早期治療を逃していたりする人もいるかもしれません。
AI問診によって、何らかの病気の可能性を知ると、「これはあくまでもAIだから」と考え、自分の場合はどうなのか確かめたくなります。
そうすると、医師の話を聞きたい、診療所に行きたいと思い、来院するきっかけになるのではないでしょうか。
活用方法としては、診療所のHPの中にAI問診の案内を設け、気軽にできるようにするのもよいかと思います。
進化し続けるAIやIT 良し悪しで判断しない
AIを診療所経営に取り入れていくことについて、ある先生とお話していて気づいたことがありましたので、ご紹介させていただきます。
それは「AIやITを良い悪いで判断しない」ということです。
急成長しているAIやITに対して、どのような距離感で、どのように関わっていくかが求められる中で、良い悪いで判断してしまうと、縁が切れてしまうことになりかねません。
お話した先生は現在のAIやITをこれから成長していく「子ども」みたいな存在と表現されました。
良し悪しの判断だけでは、よい関係性を築くことは難しいですよね。
重要なのは、「いま使えるか使えないか、いまの自分たちの考え方に合うか合わないか」という判断基準を持って選択していくことなのかもしれません。
今後、AIやITは診療所経営においても標準化されていくかもしれません。
良い悪いではなく、「現在の自身の診療所にとってどうか」という基準で物事を判断していくのも良いかと思います。
ぜひご参考にしてください。