救急医療の日常と魅力! チームワークが生み出す「阿吽の呼吸」
どんな職場でも、チームワークがスムーズに進むと感じる瞬間はあると思います。スピードと正確性が求められる救急医療の現場でも、阿吽の呼吸が欠かせません。今回は、そんな救急医療現場で見られる阿吽の呼吸の瞬間を、具体的なエピソードとあわせてご紹介します。
【医師と薬剤師の連携】
救急搬送された呼吸困難の患者さん。看護師が血液ガス分析の結果を読み上げると、医師と薬剤師の視線が自然と交わります。「著明な低酸素血症」。その数値が意味する深刻さを、瞬時に理解します。
医師
「挿管しましょう。薬剤師さん、薬の準備をお願いします!」
薬剤師
「了解です。フェンタ、プロポ、ロクロニウムで良いですね?」
医師
「はい、お願いします!」
気管挿管に使用する薬剤の組み合わせは、患者の状態によって変化します。長年の経験と信頼関係が、言葉を超えたコミュニケーションを生み出します。
【看護師と薬剤師の連携】
看護師は医師の指示のもとで診療を補助します。救急医療では、速やかに次々と指示が飛び交います。
医師「挿管後に胃管を挿入、動脈ラインも確保。血液培養も採取します」
看護師「はい」
医師「挿管完了です!右口角23cmで固定してください」
看護師が挿管チューブの固定に集中している間、薬剤師は次の処置に必要な動脈ラインのキットや血液培養ボトルを準備します。
看護師: 「準備ありがとうございます。」
看護師は、薬剤師への感謝の言葉を一言添え、すぐに次の診療補助へと移ります。
チーム医療の魅力
このように、共通の目的を持って全ての職種が一丸となり診療に当たることは、円滑な救急医療には欠かせません。そんなチーム内での円滑な連携は、患者にとっても重要であり、救急医療の大きな魅力の一つでもあります。