ある性的倒錯者の告白＆妄想(18)女装子が男友達と性的関係になった話。

ここに記すことは、新宿二丁目『G』でたまに御一緒した由香さん(仮名)の体験談。
彼女(彼)は、確か私より一つ？だけ上の女装子でしたが、その日は数人の女装子と焼酎貴族トライアングルを飲みながら雑談をしていた。このトライアングルは当時松田優作がCMしていたのでよく憶えている。

これは私の体験ではないのでどこまでが本当か？ また、聞いた私の後付記憶も入っていると思われます。まぁ、多分本当のことだとは思いますが、由香さんが多少話を膨らませていた可能性もありますね。
(体験談は事実を多少膨らまして語った方が聞いている人は想像力を掻き立てられ面白いんですよね)

細かいことは長くなるので省きます。

由香さんはやや小柄の女装子で、きれいなタイプでも可愛いタイプでもなく地味な印象を受けましたが、とてもナチュラルな女装子。そう、、何処にでもいそうな普通の女性を思わせ、男だとは中々見破られそうもない地味さを武器にしていた。
彼女も私と同じように性に目覚めた頃から “女の子の服を着てみたい” と、自らの女装フェチを自覚していたそうです。私と彼女の違いは活発？な男の子だった私と違って彼女は小さい頃から女の子っぽかったと言います。髪の毛を女の子のように長く伸ばし外で遊ぶより家での一人遊びを好んだそうです。そんな由香さんを昭和には珍しく両親も咎めることはなかった。

中三の時、受験期ということもあり、由香さんは仲のいい同級生の男の子と家で一緒に勉強をしていた。共働きの両親は昼間はいません。兄弟もなくふたりだけ。
由香さんが言うには、きっかけは分からないが悪ふざけもあったのか？ 友達の前でスカートを穿いてしまったそうです。

なぜか、由香さんはスカートにブラウス、女子下着類を持っていたらしい。あの昭和の時代、中学生がそれをどうやって手に入れたのだろう？ 私なんて家が留守のときに母の洋服ダンスから拝借してコソコソやっていたのに、彼女は女子が着るような自分の服を持っていたのだという。それを自部屋の押し入れに隠し持っていたとか、、。
まぁ、それはどうでもいいことですね。

目の前でスカートを穿いて、ブラウスを着た由香さんを見て同級生はどう思ったでしょうね？  まだ14〜15才の髪を長く伸ばした中学生少年が、スカートにブラウスの女装をすれば絶対似合っていたと想像出来ます。そんな由香さんの同級生にすれば、男友達が突然女の子になってしまった様。
異性に対して興味津々の年頃ですからね。

「お前はオカマっぽいって言う奴いるけど本当にそうだったのかよ？…」

オカマっぽいって言われたのは良い気持ちはしなかったけれど、妙な雰囲気になり友達は照れくさそうな感じでソワソワしながら帰って行ったと言っていました。
ここまでの話の展開で、この先は大体想像つきますよね？ 女装子界隈ではよくある話でご察知の通りになります。仮に由香さんの友達をK君としておきます。その後、由香さんとK君は性的関係を持つようになっていったそうなのです。

私は思うのです。
何かのきっかけで友人知人の前で女装を披露したら、後に男と女？の関係になってしまったという体験談。そんなエピソードは女装界隈にはゴロゴロしていますが本当なのだろうか？と。その手の人が集まる店やネット等で知り合った男性と関係を持つのなら分かりますが、自分を知る周囲の人と関係を持つなんて私にはあり得ない。
私にとっての女装は周囲には絶対秘密で、知られたら置手紙を残して蒸発してしまいたいほど恥ずかしい。
ましてや、誰かと性的関係になって周囲に知られたら舌噛んで死にます(笑)。そうは思っても実際はそのようなエピソードは多く、虚言もあるでしょうがそれは事実だと思われます。私も多くの女装仲間から聞かせてもらいました。

話は横道に逸れてしまいましたね。

その後、由香さんとK君はどのような経緯で関係を持ったかは分かりませんが、ふたりの特殊性は小学校時代からの幼馴染みと言ってもいい間柄。
男の子同士の友達関係だったのが、ある日を境にガールフレンド、ボーイフレンドの関係になってしまった。やがて、それは性的関係を持つ迄になった。想像するに戯れ合っていたのが真剣になって色々と、、。
15才の中学生といえば自慰行為も覚えたでしょうし脳内は妄想に溢れている年頃。
その一線を超えた時の心境は？

中学生ですよ！ 中学生…。

私の初体験は二十歳の時ですが相手は異性でした。女装での男性との初体験は二十代半ば。由香さんは私より10年も早く経験していたことになります。

昭和ですからネットもなく、中学生の身でその手の書籍も中々手に入れることは難しく知識もなかったので、その行為は拙いものだったと言ってました。どんなことをしていたのでしょうね？ 
本人は、相互手淫、口淫はしたけど肛門性交はしたことはなかった(当たり前です！)と。それでも抱き合ってキスをするだけでも満足だと仰っていました。

関係は高校になっても(別々の高校)続いていたそうです。

そして、あの悪夢が襲ったそうです。

続く。