【B級映画紹介】意外と真面目な良作「パニック・マーケット」
ほぼA級
製作:2012
上映時間:89分
監督:キンブル・レンドール
【感想】
目の前でサメに襲われる親友を助けられなった過去を持つ主人公ジョシュは、スーパーマーケットで働いている最中に偶然、親友の妹であり主人公の元婚約者であったティナと再会する。気まずい空気の中突如として強盗が発生。その最中にさらに津波が発生し、マーケット内を水没させてしまう。さらにさらに、水没したマーケット内にホホジロザメが侵入してきて…
といったカオス極まりない導入から、その割に堅実なストーリーが展開される良作サメ映画。
(以下ネタバレ注意)
面白い導入
ただでさえ空気が悪かったところに強盗が発生し阿鼻叫喚になったかと思っいきや、突然の津波によりすべてリセットされ、登場人物みな呆けた様子で再スタートするのが面白い。
さっきまで争っていた人もいるわけで、「お前らちゃんと協力できるか?」と腕を組んで見守りたくなる状況です。
ほどよい人間ドラマ
モンスター映画での登場人物の描き方は結構難しいもので、キャラを深堀りしすぎたり個性を与えすぎると、モンスターの存在感が薄くなってしまうことがよくあります。しかし逆に無個性すぎると、そいつが活躍しようが食われようが見る側は何の感情も湧かないもの。
その点本作は登場人物の味付けがちょうどよく、あまり尺をかけずにキャラの個性を描いています。サメの存在が割を食うことなく、しっかり登場人物に対して「この人は生き残ってほしい」や「お前はさっさと食われろ」といった感情を向けることができました。
苦境を乗り越えることで徐々に変化する人間関係の描き方も悪くなかったです。
メインはサメではないが…
本作のメインテーマはマーケットからの脱出であり、サメの扱いはあくまで障壁の一つといったところ。初登場も(オープニングを除けば)開始から40分程度と遅めです。
しかしあの下半身食いちぎりシーンが強烈であったり、主人公との一騎討ちもなかなか迫力があったり、常に脅威としてつきまとっているため、先ほど述べた通り存在が割を食っているようには感じませんでした。
グロ描写
下半身食いちぎりシーン以外にも、水没したマーケット内で無惨な死体が散乱していたりと、グロ描写が中々こだわっているように感じました。
とはいえ緊張感を高めてくれる程度のものですので、グロが苦手な人は避けた方がいい、というほどでもありません。
「ディープ・ブルー」が見れるなら問題ないと思います。
まとめ
設定や舞台のトンチキ感を楽しめつつも、王道なストーリーで見やすさも兼ね備えている良作で、サメ映画初心者にも安心してオススメできます。
現在Youtubeで公式無料配信中ですので、気になってる人はぜひ見てみてはいかがでしょうか。
【こんな人におすすめ】
・普通に面白いサメ映画が見たい
・しっかり人体破壊描写があるサメ映画が見たい
・犬は死んでほしくない
・サメ映画初心者
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