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なぜ人は早くから学び始めないとダメだと考えるのか?

学習レベルが早く上達するとなにがいいのか?

世間一般的に言われている「幼い時から始めないと。」という考え方ついて、この本では、疑問を投げかけています。

その考えについて、以下のように書かれています。

ちょっと早くできるようになることで大きく得をすることがあるだろうか。特に大きな意味がないのなら、なぜ血眼になってがんばる必要があるというのか。
生まれて最初の20年かそこらのうちに詰めこみ教育をする必要がいったいどこにあるのだろう。いつでも興味を持った時に学び始めればいいじゃないか。生涯かけていろいろなことをじっくり学べばいいじゃないか。
無理やり詰めこんで、わざわざ学びをつまらなくするくらいなら、むしろ、本当に興味がわくまではあえてまったくやらないほうがいいんじゃないかとすら僕は思います。
学びの楽しさや喜びを追究するなら、「早い教育」よりもむしろ「遅い学習」のほうがいいんじゃないか。そんなふうに僕は思うのです。

p75

確かに、幼少期から始めていた方が良い成果がある分野もありますが、それはあくまで少数です。オリンピック選手の競技種目を始めた年齢を調べても、陸上競技は中学、高校から始めた人が大多数である事もこの本には記載がされていました。

早期教育の起源は、アメリカの言語学者で神経科学者のエリック・レネバーグ博士の「人間は2歳から12歳まで(臨界期)を過ぎると、言語を母国語のように習得することは難しい」という臨界期仮説を唱えたことに始まり、それを教育サービスの会社がいいように解釈して、ビジネスを進めたことにあったのです。

子どもの興味や楽しいと感じることを尊重できずに、大人の偏見やあたり前を子どもに押し付けることで、子どもたちのやる気は好奇心はすぐに失われてしまうと思います。やりたい事をやりたい時に思いっきり没頭させてあげる環境づくりや、やりたい事を一緒に見つける事がこれからの教育では重要になると私は考えます。


この記事は「冒険の書」著者:孫泰蔵 の中に出てくる「問い」についてまとめています。

また、「冒険の書」を記事にしようとしたきっかけは下記のnoteにまとめました。
興味があればぜひご覧ください。

#冒険の書 #教育とは #キャリア教育 #STEAM教育

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