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LAST WEEK REMIND~ポトフ アクアパッツァと枯れ葉を添えて~

LAST WEEK REMIND
~ポトフ アクアパッツァと枯れ葉を添えて


1/7-13の振り返り

☆は4点満点

【映画】
枯れ葉(2023)
☆☆☆☆:始まった瞬間から分かる。ああ、カウリスマキの世界だ。労働者の男女。やはりか、感情を表立っては見せないし言葉にもしない。二人は目線を交わす。恋に落ちる。それだけで成り立っちゃうのだ。二人は大小さまざまな理由ですれ違い、すれ違い、すれ違う。でも二人がスクリーンを共有すると空気はロマンチックになる。こぢんまりとした映画だが、もたらされるハートはたっぷりだ。キャラクターの気持ちを代弁する楽曲たちも良い。映画史に残るラストを重ね合わせることで生まれる、放浪する労働者に向けた愛のような遊び心がたまらない。

ポトフ 美食家と料理人(2023)
☆☆☆:美食家はレシピを読み、料理人は料理を作る。この切っても切り離せない関係が良い。互いに互いを必要としている関係性だ。長年共にしているから二人は結婚はしていないが夫婦のようだ。愛はあるけど、それよりも互いへのリスペクトが勝る。料理をする場面に夢中になる。可愛らしいお手伝いが二人加わって、協力して料理を作っていく。野菜、肉、魚、水の全てがおいしそう。単純なようで飽きさせない動きをする撮影が素晴らしい。込められるメッセージはストレートだ。おもてなしの食、求愛の食、思い出の食。食があることで人生は豊かになる。誰かを支えて、立ち上がらせることが出来る。たとえ計り知れない喪失を抱えていたとしても。ある場面で料理人がもてなされる側になる。そこで待つサプライズに彼女は驚く。あの幸せに満ちた表情が忘れられない。

アクアマン/失われた王国(2023)
☆☆:相変わらずジェームズ・ワン監督はアクション場面が冴えている。変にカチャカチャ編集することなく、長回しでダイナミックなカメラの動かし方をする。いちいちアクションがダイナミックなアクアマンだからピッタリだ。まあ前作に引き続き、海よりも陸でのアクションの方が面白いのだけれど。調べてみたところ、今作はレイ・ハリーハウゼンの作品に影響を受けているそうで、クリーチャーやレトロな外観のメカに懐かしさを感じる。クリーチャーはちょっと気持ち悪いけど、それがいい。モモアが一人はっちゃける周りで、思いのほか出演できたハード氏やせっかく前作に引き続き出たのに大して見せ場のなかったヤーヤ、セリフを言うマシーンと化したキッドマンとラングレンとキャスト全体が沈んでいたのが気になった。けれどMVPはアクアマンの弟にして最大のライバル、オームを演じたパトリック・ウィルソンだ。陽気なモモアと落ち着いたウィルソンの掛け合いが楽しい。画面に活気が出てた。ストーリーに関しては...特に言う事はないが、もう少し頑張ってください。タツノオトシゴが可愛かった。

やってやるぜ。

【TV】

【おまけ】
・今週のベスト・ラヴィット!
ジャパーン!ジャパーン!たけし!バカヤロー!バカヤロー!郷!

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