石坂智子 デジタル・レディー(1980)
あまり80年代アイドルというイメージではないのかもしれませんが、Wikipediaで見ると当時は存在した東芝系オーディションでデビューされた方のようです。
このアルバム、たいへん聴きごたえのある一枚でしたのでぜひ紹介したいと思います。
石坂智子さんは活動期間が1年ちょっとと短かったようで、優れた歌手なのに残念でなりません。
1. デジタル・ナイト・ララバイ
歌謡曲ぽいイントロが最高なんです。大人っぽい内容の歌詞をこの年齢で!
囁くような歌い方から、ちょっと「うなり」に近いような声まで多様な唱法をこなしています。
デジタルとは、なんだろうか…?
2. 冬ぐもりの街
聴かせるなあ…。
ちょっと力が入ってる歌い方が演歌っぽくもありますが、冬らしい効果音が雰囲気を盛り上げてムード満点。
3.ジャスト・ア・ミニット
ロックというか、ギターがジャンジャン、ビローンという音をさせているような古めのロック調(音楽のことわからないって言ったよね)。
歌詞は、女の子の大事なものをあげる前にもう少し待って、という内容。
4.未来なんかいらない
いきなりサビからはじまり、突き抜けるハイトーンを聴かせてくれる爽快な曲。若いのに「未来なんかいらない」なんて、どういうこと?と思ったら、(今は)遠い未来なんて考えなくていい みたいな?ネガティブな意味ではないみたいです。
5.卒業
誰もが経験する卒業の寂しさを情感たっぷりに歌った曲。3年間幸せだった学生時代が終わり、新しい場所でもきっと幸せだよねと希望を持っている。
17歳くらいで歌ったと思うので年齢相応なんだけど、他の同級生と比べると落ち着きすぎてる感じですね。
6.ありがとう
デビュー曲であり最大のヒット曲。
これも卒業の曲っぽい、別れがテーマの内容です。
暖かく、穏やかな気持ちにさせてくれる歌声。
7.湘南、18、黄昏て
始まりの歌詞が五七調なのが若さを感じないんですけど…。「どこにあるの/あるのよ」という歌詞も手抜き感!これは何とかならんかったか。
曲自体はノリがよくて、サビでスパッと抜けるようなハイトーンを聴かせてくれます。
8.通り雨
煙草の煙の向こうに見える夜の街。都会の女性です。
メロディはよくある歌謡曲ふうです。このアルバム全体にいえることですが、曲が昭和の人間にはスッと入ってくる馴染みやすいメロディなんですよね。
「通り雨」はあっという間に過ぎ去った恋を表したのかな?と思いますが、当時せいぜい18歳くらいの女の子にしては大人すぎる曲です(が、無理なく歌いこなしています)。
9.ブルー・カラー・レディー
夏の恋は水色なんですよねえ。
自分から別れを決めた理由は?と聴き直してみると、どうやら相手がすぐ終わるでしょと言ったから自分も本気になりそうだったけど諦めた、ということみたいです。
歌詞の内容関係なく、いい声だなあーとうっとり聴ける曲。
10.ラブ・イズ・ユー
なぜか妙に力が入っている。彼女は語頭の声を強めに出す癖があるのですが、この曲では伸ばすところで力を入れているので、何や何や?どうした?となってしまいます。
「流れ星は私」という歌詞から、ラブはファンに向けてなのかな?と想像しました。
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