割りとそこら辺に生えてる絶品きのこ アミガサタケを探した話
注意
アミガサタケは独特な形状であり、集合体恐怖症の方は不快に感じる場合があります。
野生の物を食べる場合は、種類などの確認をしっかりした上、自己責任で行ってください。
本題
キノコと言えば秋のイメージが強いと思います。
実際その通りで、多くの種は秋ですが、春や夏にも出る物もあります。
今回のアミガサタケは珍しい春に発生するキノコ。
珍しいだけではなく、とても美味でヨーロッパでは珍重される高級キノコなのです。
Q そんなきのこどこに生えてるんだよ
A そこら辺の公園に生えてたりする
嘘じゃないです。本当なんです…。
アミガサタケはアルカリ性の土壌を好むキノコ。
公園の公衆トイレって、打ちっぱなしのコンクリート素材のものが多いじゃないですか。
コンクリートの石灰質が雨で溶け出して、地面に染み込む、すると奴らが好むアルカリ性の土壌になるんですよ。
他にはイチョウの雌木、焚き火跡など、理由はともかく、強めのアルカリ性のものが染み込んだ場所に発生します。
アミガサタケはブラックモレルとイエローモレル、2つの種類がありますが、味はほぼ同じですね。香りがちょっと違うかな…?
実際に見つけた物がこちら
感の良い人は既に気づいているかもしれません。
キノコの周りに桜の花びらが落ちていますね。
春に生えるこのキノコは、桜が散り始めた頃に発生する傾向にあります。
キノコと言えば、暗くてじめっとした場所に生えているというのが一般的ですが、アミガサタケは比較的乾燥した、そこそこ日の当たる場所に生えている事が多かったです。
採取から加工まで
採取したキノコは半分に割って綺麗に洗いましょう。
中身が空洞なので虫が入りやすいキノコです。
よく洗ったら40度前後の温塩水に漬けると、中に入ってる虫も出てきます。
虫が気になる方は、洗いと漬けを2、3回繰り返すと良いでしょう。
洗い終えたら乾燥させます。
すぐに食べる事もできますが、一度乾燥させるとより美味しくなります。
干し椎茸が生よりも美味しい出汁が取れるように、アミガサタケも例外ではありません。
調理して食べる時の注意点
アミガサタケには少量ですが毒があります。
メチルヒドラジンという毒がありますが、揮発性なのでしっかり加熱しておけば問題は無いです。
10分くらい煮込めば大丈夫。
実際に食べた感想
とりあえず本来の味を知りたくて、煮出した出汁に塩を一つまみだけのものを用意。
おそるおそる一口…。
めちゃくちゃ美味いです。びっくりする美味しさ。
とても芳しく上品な香りに、しっかりとした旨味。
キノコと塩だけとは思えない味でした。
ヨーロッパ圏で珍重されるのも納得ですね。
最後に
認知度が低いだけで日本国内、しかも公園などのありふれた場所に生えているアミガサタケ。見た目が毒々しいからか食べる人はとても少ない。しかしその一方で、僕のような根強いアミガサタケファンがいるも事実。外見で判断せず、一度挑戦してみてはいかがだろうか。
おまけ
数年前にこのキノコの存在を知ってからそこら中探したんですよ。
僕の地元は田舎なので、発生地となるような人工物が少ないんです。
近くの公園は全部回ったし、少し遠出もした。
花粉症に苦しみながらそこら中を歩き回る日々…。
やっとの思いで見つけた発生地、本当に本当に嬉しくて、1週間くらい毎日友達に話してました。
後日