第1回 本ができる前も一緒に楽しむ、小さな出版と本の研究室です。
はじめまして。小さな出版と本の研究室です。
大阪市内の別々の印刷会社で働く二人が中心となり『本ができる前も一緒に楽しむ』ために立ち上げた研究室です。少部数出版(リトルプレス)の組版・印刷・製本に関する知識や、本づくりに関わる人・場所についてなど、真面目にのんびりお伝えしていきます。
▶研究室メンバーのご紹介
はださん(以下:は)/企画・DTP
主に社内報などの冊子編集と組版をしています。
興味のあること:ラジオ/中国語/布生地(旅行では布市場を巡ります)
おのさん(以下:お)/プリンティング ディレクター
お客様のご要望に沿った用紙や印刷・製本方法などのご提案をしています。
興味のあること:海外旅行/キャンプ(最近テントを買いました)
▶別々の印刷会社で働く二人を中心に立ち上げた研究室
は:第1回は、自己紹介と研究室の立ち上げについてお話したいと思っています!私は大阪市福島区にある印刷会社、おのさんは西区にある印刷会社で働いていて、最近は月に2回ほど研究報告会として、いろいろなお話をするために集まっていますよね。
主におのさんが最近担当した印刷物の素材や印刷方法などについて「こんなのあるよ」「こんなこともできるよ」と私がいろいろ教わっている感じです。私にとってはとても興味深く、毎回楽しみな時間です。他にも私が行ったブックマーケットイベントや書店で見つけたリトルプレス、最近見た映画や旅行について話題が広がることもありますね。
お:毎月の研究報告会は、私にとっても新しい発見がある時間です。こんなことは当たり前かなと思っていても、話をしてみるとはださんの新鮮な反応に驚くこともあったり、改めて用語の意味や歴史を一緒に調べてみたり。最近は〔銅張り紙〕について話しましたよね。
は:そうでした!いつも本題から離れていろいろと調べてしまいます……。
私は普段、社内報などの冊子編集と組版をメインに仕事をしていて、印刷や製本、用紙についての知識がそこまで無いので、毎回「これは何の紙ですか?」「ここの文字だけ箔押しですか?」といちいち反応してしまいます。
お:私もこの会社に入社して、最初はシニア向けのフリーペーパーの企画や取材、編集をしていたんです。今は、お客様のご要望に沿った用紙や印刷・製本方法などをご提案する、プリンティングディレクションが主な業務なので、お客様とのやりとりの中で、自然とさまざまな用紙や印刷・製本方法に触れる機会が多くなりました。
は:おのさんのディレクションは的確で、お客様にも信頼されていますね。
『小さな出版と本の研究室』を立ち上げるきっかけは〔ライト出版◆〕や〔本と街づくり〕などをテーマに研究されている、日本印刷技術協会の藤井先生の講義を受講し、小さく出版することに興味を持ったことからでした。
もともと私自身がリトルプレスやZINEが好きだったこともあり「印刷会社として本づくりに興味がある人とつながりができるのはおもしろそう」と感じていました。でも、普段の業務内容とは少し違うので「一人で始めるのは、なかなか難しいな」とも感じていました。
そんな時に、ミシマ社さんのサポーター向け冊子などを担当するおのさんのことを聞いて、お話を聞いてみたいなと私から連絡をしました。あの時は急に連絡をしてすいませんでした!
お:いえいえ!正直に言うと最初に連絡をもらった時は「どんなことができるだろう……」と考えました。でも、はださんから詳細を聞いて、私自身もこの企画に興味があったのと、普段の業務でお客様とやりとりをする中で、本づくりに携わる人のことをもっと知りたいなと思っていたので、引き受けることにしました。
は:ありがとうございます(すいません)!
おのさん!私この研究室での目標があります。
以前から自身で本をつくったり、出版することに憧れがありましたが、この機会に私も用紙や印刷・製本の知識を増やして、小さな出版に挑戦したいと思っています。その目標に向かって、同じく本づくりや出版に興味がある方と『本ができる前も一緒に楽しむ』を続けていければと思いますので、これからどうぞよろしくお願いします。
お:こちらこそ、よろしくお願いします!
▶用語集
◆ライト出版
文芸書や技術書など文字物が主体の少部数出版物を、取次を介さず主に独立系書店や即売会などで販売すること。
▶小さな出版と本の研究室は、本や冊子づくりをサポートします
小さな出版・本づくりについてのご相談や、印刷・製本・用紙のご質問などは、【小さな出版と本の研究室】はだ宛にメールをお送りください。
contact@littlepress-lab.jp