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#5 インタビュー後記
なぜか、何度読んでも涙が出てくる箇所があって。
最近、すごく就職しやすい時期が続いていて、頑張って合格して働き始めた子が、3週間で辞めてしまうと言う出来事がありました。 企業に合格させるんじゃなくて、いきなり働かなくてももっと訓練したり第3の選択肢を提案できてたら、と思います。 その子、3週間働きなががら毎日泣いてたって言ってて。 色んな提案が出来ていたら、そういう思いをさせないで済んだよなって。 そこが悔しかったのがきっかけですね。
この短いエピソードに、教師としての想いが詰まっていると感じました。
大変なことはあっても、生徒達と共に過ごす学校生活は毎日が青春の1ページを見ているようでキラキラしていたような感覚が、教師をしていた時にあった気がします。そして、卒業式には本当に嬉しい言葉をかけてくれる生徒達。
そんな関係を築けることは、教師のやりがいでもある。
でも、ちょっと違う。私は、ちょっと違うと感じていました。
心から望んでいるのは、そこじゃないんです。
彼らは一生学校の中で生きる「生徒」ではない。
この社会で共に生きる「人間」であることを、教師として忘れてはいけないと感じています。
いずみさんが多く語ってくれたのは、生徒達の未来に繋がるお話でした。彼らがこの社会で生きていくことを考えているからこそ、3週間つらい想いをしながら職場に向かった卒業生の存在は、いずみさんにとって軽く流せることではなかったのだと思います。
教師が生徒と関わりを持てるのは、たった数年間。限られた時間の中でも、目の前にいる生徒の今と未来を見て、彼らがこの先も幸せに生きることを願う教師がいることを、一人でも多くの人に知ってもらいたいと感じました。
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