#9 インタビュー後記
私が有馬先生の存在を知ったのは、今から3年前の2018年。ちょうど冬でした。
共通の友人がSNSに投稿した文章に、有馬先生の言葉が綴られていました。
僕は、日々の濃密な関わりのなかで子どもの成長を支えることのできる教員、学校という仕事、場を愛しています。それはこの上なくすばらしい役目だということに疑いを持ったことはありません。(盲目的になることや独りよがりに陥ることへの怖れは持っています。)
ですが、残念なことに、「子どもの成長を支える」というたまらなく尊い目的とは結果としてずれてしまっている学校があることも知っています。
「『学校』であること」が目的化して、『学校』というフレームに、そこで働いている教員も、それから何より子どもを押し込めようとする学校が多いことも、なんとなく感じています。
そこにいる人たちは、たいていの場合、良かれと思って一生懸命働いているにも関わらず。
いつだって、どこだって、子どもと関わろうとする大人は、「子どもを型にはめよう」とか「子どもを管理しよう」なんて思っていないはず。
そうであるはずなのに、なぜ、目的がずれてしまうことがあるのか。
子どもは苦しいし、大人も苦しい。
有馬先生からのこのメッセージ、そして今回のインタビューを通して、学校や教師の役割を改めて考えるきっかけをもらいました。
ただただ子どもを愛し、共に生活する時間を楽しむことこそ、教師として大切な「能力」の一つなのかもしれません。有馬先生は、それを持っている。
きっと本当は、他の先生達もみんな持っているのだと思います。
全国の学校が、その能力を生かせる職場になっていきますように。
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