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太宰治のことば

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太宰作品の好きな言葉たち
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2021年2月の記事一覧

女生徒②

女生徒②

おやすみなさい。
私は、王子さまのいないシンデレラ姫。
あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか? もう、ふたたびお目にかかりません。

『女生徒』太宰治

はじめてこの言葉を知った時は
「私は、シンデレラ姫」っていう女なんか嫌い。
自惚れるなよと思っていた。

それが、次に読む時には
「どこにいるか、ごぞんじですか?」の方が
目に止まった。
見つけてほしいような、見つけて欲しくないような

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猿面冠者

猿面冠者

ひとに憩いを与え、光明を投げてやるような
作品を書くのに、才能だけではいけないようです。

『猿面冠者』太宰治

「才能だけではいけない」ということは
少なくとも才能は必要とされているというわけで
ま、当たり前と言えば当たり前だけど
「憩い」とか「光」を与えるもの「書く」とは
そんな簡単なことではないということ。

読まれる文章・惹きつけられる文章を
勉強する3月にするためにも、もっとインプットを

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ヴィヨンの妻

ヴィヨンの妻

人非人でもいいじゃないの。
私たちは、生きていさえすればいいのよ。

『ヴィヨンの妻』太宰治 

昨晩、深夜まで仕事をしていて
今日も朝は早い。寝たい。

今日中に完成させなければいけない仕事。
パソコンの動きが遅い。
こんなパソコンで仕事をしたくない。

早く返して欲しい返信。
待てど暮らせどメールが返ってこない。

焦燥感のせいか、本当に小さなことでも
「どうしよう」と不安になることがある。

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ダス・ゲマイネ

ダス・ゲマイネ

愛は言葉にするべきか、沈黙すべきか。

ほんたうの愛情といふものは
死ぬまで默つてゐるものだ。
菊のやつが僕にさう教へたことがある。

『ダス・ゲマイネ』太宰治

好きと口に出して言う事は、恥ずかしい。
それは誰だって恥ずかしい。
けれども、その恥ずかしさに眼をつぶって、
怒濤に飛び込む思いで愛の言葉を叫ぶところに、
愛情の実体があるのだ。

『新ハムレット』太宰治

「死ぬまで黙る」「愛の言葉を

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女生徒④

女生徒④

出がけに、うちの門のまえの草を、少しむしって、お母さんへの勤労奉仕。きょうは何かいいことがあるかも知れない。同じ草でも、どうしてこんな、むしりとりたい草と、そっと残して置きたい草と、いろいろあるのだろう。 可愛い草と、そうでない草と、形は、ちっとも違っていないのに、それでも、いじらしい草と、にくにくしい草と、どうしてこう、ちゃんとわかれているのだろう。理窟はないんだ。女の好ききらいなんて、ずいぶん

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トカトントン

トカトントン

トカトントン トントントカトン
『トカトントン』太宰治

まさに「トカトントン」っていう感じ。
何かを進めようとすると聞こえる音。

立ち上がろうとするたびに気力を削がれる。
この音と私が動けなくなってる今は一緒なのか。

トカトントン、トカトントン。
主人公が何をするにも聞こえてきた音。

そして、それを止める方法を求められて
答えられた回答。

マタイ十章、二八、
「身を殺して霊魂をころし得ぬ

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女生徒③

女生徒③

一生、自分と同じくらい弱いやさしい温かい人たちの中でだけ生活して行ける身分の人は、うらやましい。苦労なんて、苦労せずに一生すませるんだったら、わざわざ求めて苦労する必要なんて無いんだ。そのほうが、いいんだ。

『女生徒』太宰治

色んなことに疲れてしまった時には
もういいかな。頑張ったし。何もしたくない。
と、全てを投げ出したくなることがある。

本当にやりたいことのためにする努力なら
誰だって厭

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人間失格

人間失格

……考えれば考えるほど、
自分には、わからなくなり、
自分ひとり全く変っているような、
不安と恐怖に襲われるばかりなのです。
自分は隣人と、ほとんど会話が出来ません。
何を、どう言ったらいいのか、わからないのです。

『人間失格』太宰治

体を流れる血液の色・りんごやトマトの色が「赤」
でも、私の目に映る赤と他人の目に映る赤は
同じように見えているか不安になったことがある。

目の前に座って涙を流

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八十八夜

八十八夜

いま、ここで忍従の鎖を断ち切り、
それがために、どんな悲惨の地獄に落ちても、
私は後悔しないだろう。だめなのだ。
もう、これ以上、私は自身を卑屈にできない。
自由!
『八十八夜』太宰治

「どんな悲惨な地獄に落ちても、私は後悔しない」
そう言えるってどれだけの覚悟なんだろう。

最近「自由」という言葉にすごく敏感で
ことあるごとに目に飛び込んでくる。

私を縛るのは私。
私の限界を決めるのも私。

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女生徒②

女生徒②

それよりも、この空は、美しい。
このお空には、私うまれてはじめて
頭を下げたいのです。

『女生徒』太宰治

悩んだときに外にでて、見上げた空が
雲がひとつもなくて、澄んだ空だった。

コロナによって、外に出る機会が減って
仕事も部屋の中で進められて
幸せを感じることの方が多いはずなのに
見上げた空の美しさに感動した。

そして、今日の空が綺麗だと伝えたくなって
この空を見てほしいと心から願った。

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竹青

竹青

「人間は一生、人間の愛憎の中で苦しまなければならぬものです。のがれ出る事は出来ません。忍んで、努力を積むだけです。」

『竹青』太宰治

大人になってから好きになった言葉。
というよりか大人になって理解できるようになって
そうか、だから人間は苦しいんだ。
と、救ってもらった言葉。

「嫉妬」とか「愛憎」を感情を抱いてはいけない。
感情に蓋をすることが正しいと思っていたから
そうか、これは普通なんだ

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散華

散華

noteを書く時間だ。
そう思っていたら、地震速報。

家族と離れて暮らすということは
何かあったときに、大丈夫だろうか。
無事なんだろうかと不安に思ったときに
そばにいることができないということ。

仕事をするようになってから、全国各地に
お世話になった人、知り合いがいるから
どうか無事でありますようにと思う場所が
増えていったということ。

大切な人や場所やものが増えるほどに
心配することも大

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一日の労苦

一日の労苦

一日の労苦は、そのまま一日の収穫である。
「思い煩うな。空飛ぶ鳥を見よ。播かず。刈らず。蔵に収めず。」

『一日の労苦』太宰治

土曜日・日曜日とかなりの時間仕事をしていて
疲れて眠ってしまった昨日。

毎日、毎日頑張ってるつもりではいるけれど
これから先、3年・5年後何になるんだろうと
ぼんやり悩むことが多い。

そんなときに思い出すのは『一日の労苦』に
出てくる「聖書」の中にあるマタイの福音書

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春の盗賊

春の盗賊

あまり期待してお読みになると、私は困るのである。これは、そんなに面白い物語で無いかも知れない。

『春の盗賊』太宰治

物語は冒頭で決まる。

The night was young, and so was he.
But the night was sweet, and he was sour.

『幻の女』ウィリアム・アイリッシュ

「恋人よ我に帰れ」のもじりとされていて
冒頭の秀逸さという

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