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リテピ花写034 情熱の中にも清楚 魅了してやまないダリア
優雅、気品、栄華、華麗。
ダリアの花言葉です。
さすが、ナポレオンの妻ジョセフィーヌが
愛した花、ダリアですね。
この他、気まぐれ、裏切り、不安定などもあります。
ダリアを見た貴婦人が、
ジョセフィーヌに譲ってほしいと頼んでも断られ、
庭師を丸め込んで球根を手に入れます。
当然ばれて、貴婦人と庭師は追放されてしまいます。
気まぐれの裏切りの対価は大きいのです。
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ダリアはメキシコ原産で、メキシコの国花にもなっています。
スペインが18世紀にヨーロッパに持ち込みました。
因みにダリアの名前はスウェーデンの植物学者、
アンデシュ・ダールから名付けられました。
日本には江戸時代、オランダから長崎に渡来しました。
元々、高原の花なので、日本では東北や北海道の方が良く育ちます。
以前は初夏から秋にかけて咲いていました。
温暖化の影響などで、
暑い夏より、涼しい秋先にきれいな花が咲くようになりました。
花の季節がずれてしまったようです。
ダリアは、花の形が16種類に大きく分類できるなど、
その色や大きさ、形、咲き方に多くの種類があり、
人びとを魅了してきました。
キク科なので、菊に似たものから、
ボタンに似たものまであり、
テンジクボタン(天竺牡丹)とも呼ばれていました。
天竺は外国のという意味ですね。
花が30センチ以上の大きさもあり、背も高くなるので、
球根を植えたところに支柱を立て、ダリアを支えます。
写真を撮るときは、この支柱が邪魔で仕方がないのですね。
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昔から、ダリアに魅せられた愛好家がたくさんおられます。
明治の末には、ダリア品評会も開催されました。
1921年には「日本ダリア会」が設立されました。
諸環境の変化から1970年代になると人気が急速に衰えます。
1990年半ばに黒いダリア「黒蝶」が発表され、人気がぶり返します。
2004年には、活動休止していた「日本ダリア会」が再結成され、
普及、ダリア文化の発信活動をしています。
ダリアを近くで、良く見ると、
その情熱的な花びらの形状や色、咲き方など、
なんとも表現しがたい魅力に満ちています。
幾何学的に精巧に整った形をしたものから、
抽象画のように、力強く流動的な印象を与えるものまであります。
岡本太郎の「芸術は爆発だ」を思い起こすほどです。
数少ない写真で、その魅力を伝えきれませんが、
近々、ダリアの魅力を伝える写真集の公開を検討しております。
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