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「『がんになったのは自分の生活態度が悪いから』と、自分を責める必要はありません」

 最近、がんについて紹介する児童書をたくさん読んでいます。今回読んでみたのは、「ちゃんと知りたい『がん』のこと」というシリーズの第一巻、「日本人の2人に1人が『がん』になる」。がん患者と家族の心のケアをする専門医「保坂サイコオンコロジー・クリニック」の保坂隆先生が監修されている本です。

 がんという病気の詳しい説明はもちろんですが、がん経験者のインタビューページも充実していて、医療サイド・患者サイドの両面からがんについて考えられる、とてもいい本だな~と思いました。

 中でも一番印象的だったのは、Q&Aコーナーの一文でした。

 「がんを完全に予防することはできますか?」という質問があったのですが、その答えは「健康的な生活によってリスクは減らせるけれども、完全に予防はできない。なぜなら、がんになる原因はまだわからないことがいっぱいだから。だからこそがんになっても『私の生活態度が悪かったから…』と自分を責める必要はありません」というもの。

大事なことなので、もう一回。

「健康的な生活によってリスクは減らせるけれども、完全に予防はできない。なぜなら、がんになる原因はまだわからないことがいっぱいだから。だからこそがんになっても『私の生活態度が悪かったから…』と自分を責める必要はありません」

 私は、タバコは吸わないしお酒も飲まない。野菜も好き、睡眠時間もたっぷりとっているし、いわゆる「不健康な生活」はしていませんでした。血圧も正常、血液検査も問題なし。健康診断もいつもオールA。それがいきなりの甲状腺乳頭がんの告知。運動不足だったからかなあ、食事のバランスが悪かったのかな、と何か自分の中での原因を探して落ち込んだこともありました。

 でも、原因不明でがんになってしまうこともあるんですね!もちろん生活習慣の改善は必要だけれど「自分が悪かったからがんになってしまった…」と、自分を責める必要はないんだなとわかり、ちょっと気が楽になりました!

 もし、最近がんの告知を受けて、これを読んでくださっている方がいらしたら。どうぞ、自分を責めないでください!お医者さんが、「原因不明でがんになることもあるよ」と言ってますよ!!あなたが悪いわけじゃないですよ~~~~!!!自分を責めないでくださーーーい!!!!

 がんの告知を受けて、ただでさえ不安でいっぱいなのに、過去の自分まで責めてしまったら、ますます落ち込んでしまいますよね。しなくてもいい後悔は少しでも少なくして、たくさんの人が前向きに治療に向かっていけますように…

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