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違和感を無視しない

浜松を訪れるため、新横浜駅の新幹線乗り場に向かった。待合室にはスーツケースや旅行カバンを携える人々で溢れかえっている。マスク越しに小声で話しながらも、休日にワクワクしている彼らの笑顔は眩しくキラキラしていた。喜びと興奮のエネルギーを心の内にひっそり秘めている彼らにおしとやかさを感じ、人間の素敵な一面を垣間見た気がした。

階段をのぼりホームに向かうと、意外にも人が少ないことに違和感を感じた。しかし、売店で買った缶コーヒーが熱すぎることへの対応に全ての神経を集中していたためか、その違和感はすぐに消失していた。

時刻通りの新幹線に乗り込んだ。久しぶりの遠出にウキウキしながら席を探していると、次の停車駅は品川という車内アナウンスが流れる。この違和感には瞬時に反応できたのですぐに降りようとしたけど、1度閉まったドアは開くことなく列車がゆっくり動きはじめた。

違和感を信じよう。違和感を感じる自分を信じよう。

400字エッセイ書いています。

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