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そのまま
カーテンを開けても日差しが入ってこない。部屋は暗いままだ。冷える日になりそうだ。昨日はよく寝た。本当によく寝た。22時に寝て起きたのが8時だったので10時間は寝ていることになる。ぐっすり寝たなあ。昨日は友人の部屋探しを手伝っていたので、疲れたのかもしれない。
友人はインド人で、日本で暮らしはじめて5年くらいになった。このたび横浜に移住することが決まったので、部屋探しをヘルプしていたのだ。日本語をそれなりに話せるのだけど、部屋探しとなると一人だと厳しい。
部屋探しを手伝うというのはなかなか難しいものだなと思った。契約内容を翻訳したり、ざっくりした相場家賃を教えたりすることはできるけど、部屋の好みや条件は人によってそれぞれなので、どこまでアドバイスすればいいのかわからない。個人的に「ここがええやん」と思っても、彼なりの意見があるし、もちろん彼の意見が尊重されるべきだ。なにせ、その部屋に住むのは彼自身なのだから。結局「ヘルプ」と呼べるほどの貢献ができたかどうか怪しい。単に彼と談笑したりするのを楽しめてよかったなあと思う。そして、彼が僕を頼ってくれたのが純粋に嬉しく感じる。
今朝も起きたら冷水シャワーを浴びた。軽くストレッチして洗濯機をまわす。白湯を飲む。一息ついたらKindleで本を読みはじめる。先日、妻が「あれ、最近本読んでる?」と僕に尋ねた。そういえば読んでいない。読んでいない状況にも気がついていなかった。年末年始や新職場でのあれこれがあったから、読書する気持ちの余裕がなかったんだろうな。長い通勤時間もPodcastやAudibleを聴き、文字を目で読む時間はほとんどなかった。
僕も妻も本を読みながら朝の時間を過ごした。洗濯機が止まったので2人で干した。空を9割ほど覆った雲の隙間から日差しが少しだけ差しこんでいた。少しの明かりで気分が上がった。ソファーのうえで妻といっしょに本を読み続けた。定期的に立ち上がってストレッチしたり腕立て伏せをしたりした。血の流れをとどめないために。血が体全体にめぐるように。
小腹が空いたので、オートミールを食べた。水を入れてレンチン、少しの豆乳と卵をひとつ割り入れてレンチン。ふっくらほわほわのオジヤができあがる。塩をふりかけて食べた。途中で麺つゆを少し足した。卵は甘みと相性がいい。さくっと食べ終えると読書を再開した。妻のお腹が鳴るのが聞こえてふたりして笑ったが、妻は白湯だけを飲んでいた。
「お昼はガパオライスにしよう」と妻が立ち上がった。玄米を研いで炊飯器のスイッチを入れる。楽しみだなと思った。伝えた。読書を再開して少しすると外の空気を吸いたくなったので、ニット帽をかぶって外へ出た。日差しが少なく、かなり冷んやりしている。家の目の前にある階段を走って往復した。しっかり息切れして家に戻ると、エアコンであたたまった部屋の温もりを感じる。ありがたいなあ。
「もうすぐできるよ!」と妻が言う。「うまそう!」と僕が言った。