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文学フリマ東京38、お疲れ様でした!!
文学フリマ東京38お疲れ様でした!
こんにちは、瑞田多理です。
実は先週開催された文学フリマ東京38に出店していました。
《カンメラーのリスト》で作った同人誌、『カンメラーのストロール』を頒布するためです。
全く無名の同人サークルである《カンメラーのリスト》ですが、頒布数としては7/30部とそこそこ健闘したのではないでしょうか。
今回の記事では、サークル参加して思ったこと・工夫したことや、このサークルを立ち上げるきっかけとなった文学フリマに対する感慨などを書き連ねていきます。
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『カンメラーのストロール』とは?
その前に、今回頒布した本の紹介です。
『カンメラーのストロール』のテーマはメンバーの「思い入れのある土地」です。
土地もそれぞれ、思い入れの表現の仕方もそれぞれ。SFからルポ風小説、イラスト、川柳と様々な作品が5つ集まりました。
ちなみに「ストロール」とは「散歩」という意味です。思い出を振り返りながら、次はどこへ向かおうかという前向きな本になったと思います。
無名のサークルでも売れた!
さて、そんな「カンメラー」ですが全くの無名サークルです。
メンバーには同人をやってる友達もそんなにいない。知名度も全くない。
そんなサークルですが、7部の頒布を達成することができました。
たった7部、と侮るなかれ。瑞田が個人で参加していた時(5~10年前)は、0が当たり前でした。
まぁ、さすがに当時と今とではスペースの作り方とか売り込み方とか違いすぎますので……、何を変えたのかを記しておきます。
誰かの役に立ちますように。
気になる人にぶっ刺さるキャッチコピー
今回の本ではいろいろな土地の話が集まりました。
ただ、これを正直に「いろんな土地の思い出の話ですー」と言っても、足を止める人は少なそうです。なぜなら主語がでかすぎて「自分に引っかかるかどうかわからない」からです。
文フリ38の出店では、(ほかのメンバーには悪いなと思いながら)私の話『ブルー・ライツ』のジャンルであるところの「みなとみらいSF」という点だけを押し出して頒布していました。
理由はいくつかあります。隣のサークルがたまたま横浜の小説を書いていたこと。偉大な『横浜駅SF』というフックの存在。自分が書いたから売り込みやすいということ。
その結果、「横浜」と「SF」という二つのフックで、足を止めてくれた人が多くいました。7部のほとんどがそうやって手に取られていきました。
スケッチブックをうまく使おう
と、いうことに会場についてから気づいたので、印刷していった卓上POPを修正するのは当然間に合いません。
じゃあどうするか? 古より伝わる「スケッチブック」に頼りました。つまり、スケッチブックにでっかく「みなとみらいSF」って書いたのです。
これが意外に目を引くのです。同人サークル各位におかれましては、使うかわからなくてもスケッチブックとサインペンは持っていくといいですよ。
文フリに来る人が増えたのもでかい
サークル側の努力としてはそんなものですが、文学フリマのイベントとしての規模が大きくなったことの方が影響としては大きいかもしれません。
今回の来場者は12,000人Over、と大盛況の中終わりました。私は第二展示場の1Fにいましたが、第一展示場の方では身動きが取れないほどの人が来たとかなんとか。これは私がサークル参加していた5年前からはとても考えられないことです。
カップル、学生、ナイスミドル・シニア
スペースから通路を見ていると、本当にいろんな人が通って行くものだと驚かされます。
カップルがデートに来ているようだったり。
学生が物珍しさを欲しさに回っているようだったり。
お年を召した方も当然いて、楽しまれているようでした。
老若男女様々な、一見文学とは無縁そうなひとですらも、「文学フリマ」というイベントを楽しんでいたようでした。
ふらっと出会う、運命の一冊?
行きかう人はそういう「目的なくうろつく」方々と、がっつりサークルチェックをして「目的を持って倒す人」に分かれていたようでした。
どちらがいい悪いというわけではなく、むしろ言いたいのは後者の人であっても、会場でパッと目についた一冊に心奪われる瞬間があったのではないかということです。
文学だと信じれば何でも受け入れる、文学フリマというイベントだから起こりうることだと思います。
そういう意味で東京流通センターでの開催は、物理的な制約から会場を分断してしまうことが普通でした。
次回から会場は東京ビッグサイトに移り、平場にすべてのサークルが一堂に会することになります。
そうなったとき、出会いの場としての文学フリマがどのように発展していくのか、楽しみですね。
さて、次はどこ行く?
さて、文学フリマ東京38での《散歩》はこんなところにしておきましょう。
《カンメラーのリスト》はまだ歩き始めたばかりですが、どこに行くのかはまだ決まってないし、決めなくてもいいかなとも思ってます。
ただ一つ、前に進むということだけ胸に刻んでおけば。
というわけで次回もまたどこかの文学フリマでお目にかかることになると思います。
その時はぜひよろしくお願いいたします。