見出し画像

雲の上はいつも青空、写真エッセイのお気に入り

巷には写真家というプロの方、自称の方がたくさんおられます。
私は趣味の一つで写真を撮っているだけなので写真家ではありませんし、厳密に言えば写真も趣味なのかどうか怪しい。旅行にカメラを持っていって写真を撮るのが趣味なのか?恋人、家族との思い出写真を撮ることを趣味と言えるのか?

趣味ではない。
カメラが、写真が、好きなのだ。

と言うことになります。

そんな私が、数ある写真家の方々の中でこの方の写真は何故か好きです。

ハービー・山口さん

特にポートレート写真の被写体の方々の笑顔、何気ない表情を捉えた瞬間の写真。この本にはその写真が納められていると思っています。

雲の上はいつも青空
~ハービー・山口 フォトエッセイ~ (玄光社)

通りすがりの街の方々に声を掛け、写真撮影の許可をいただく。断られることもあるそうで成功の確率は分かりませんが、素敵なポートレートが溢れています。

私は根っからの小心者なので街の人に声を掛ける勇気はありません。街のスナップ写真は盗撮ではないと理解していますが、なるべく顔が写らない風景を切り取ってしまいます。

自分が誰かのスナップ写真に写り、自分が知らないところで、自分の知らない人達が眼にする。そういうのを嫌いな方々もいるはずであり、たまたま欠伸をしていたり、大口を開けて笑っていたり、つまり変な顔で写真に写り自分の知らない誰かが撮った写真に記録として残っている。

実際のところ、そういった写真が撮られる確率は低いのだと思いますが、そういう人もいるだろうなあ、と思ってしまいます。
しかし、このハービー・山口さんという方は、一人一人に声を掛け写真を撮らせてもらっているそうです。
そもそも女の子にナンパもできなかった私には、到底できない芸当でありある意味憧れてしまいます。

しかし、ハービー・山口さんの写真に対する考え方に共感するかと言えば、それは少し遠い処にあります。

写真を撮る上で、写真家はどんな良いカメラを持っているかより、どのようなテーマや精神性を持っているかが問われます。
写真にはその作者がどのように生きて来たか、また被写体になっていただいた方々が、今までどのように生きてきたかまでもが写り込むことで、写真の深さ浅さが決まります。

雲の上はいつも青空 より

本の中に綴られる文章には、優しさや心温まる表現が溢れています。
しかし、テーマは分かりますが、精神性とか言われても少し難しい。心理学や哲学なのか?それができないと写真の深さ浅さが決まるのか?私には分からない部分です。

でも、本に掲載されている写真は素敵なものばかり。著作権のことがあるので、本の写真をnoteに記することはできませんが、機会があったら本屋さんで見てください。

ベットサイドテーブルの引き出しに入れてあり、たまに寝る前に見ています。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集