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運動プログラムは新米ママの「ベビーブルー」の重症度を軽減するのに役立つ

運動のみのプログラムは、新米ママの「ベビーブルー」の重症度と重度の臨床的うつ病のリスクを軽減するのに役立つようだ、というカナダ・アルバータ大学などからの系統的レビュー報告。

研究者らは、出産後12週間および出産後12か月以内にうつ病や不安症を治療するための、標準的な治療と運動などのさまざまな介入を比較した、2024年1月までに発表された関連研究を探した。

14 か国から 4,072 人の参加者を対象とした 35 件の個別の研究 (ランダム化比較試験 26 件と非ランダム化介入 9 件) が系統的レビューに含まれた。運動介入の頻度は週 1 日から 5 日で、1 回のセッションは 15 分から 90 分まで。これには有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチ、ヨガ、およびこれらの組み合わせが含まれていた。

研究結果の統合データ分析では、運動のみの介入は、運動を全く行わない場合と比較して、出産後のうつ病や不安の症状の重症度が軽減し、重度の産後うつ病を発症する確率がほぼ半減する(45%)ことが示された。

出産後12週間が経過する前に介入を開始すると、それ以降に開始する場合よりもうつ病の症状が大幅に軽減された。

また、運動量が多いほど、うつ病の症状の重症度はより軽減された。症状の重症度を適度に軽減するために必要な最低限の基準は、少なくとも週 4 日、少なくとも週 80 分間の中程度の強度の運動を行うことだった。

研究者らは、対象研究におけるうつ病と不安の結果を評価するために使用されたツールの間にかなりのばらつきがあること、また、それらの研究のほとんどが高所得国で実施されたという事実を指摘している。うつ病と不安は同時に起こることもあり、運動がこの組み合わせにどのような影響を与えるかは明らかではないと研究者らは付け加えている。

とはいえ、研究者らは、「全体的に、産後の運動は抑うつや不安の症状の重症度を軽減し、産後うつ病の可能性を低下させた」と結論付けており、出産後3か月以内に運動を始めると「産後の精神的健康を大幅に改善する可能性がある」としている。

出典は『British Journal of Sports Medicine


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