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高血圧予防に有望な2つのプロバイオティクス

ビフィドバクテリウム・ラクティスとラクトバチルス・ラムノサスという 2つのプロバイオティクスが血圧を正常レベルに戻すのに有効であるかもしれない、という高血圧マウスを用いた実験の報告。 

今回の研究で、研究者らは高フルクトース水(15%)を摂取した後に高血圧を発症したマウスで2つのプロバイオティクス株をテストした。16週間にわたって、研究者らは4週間ごとに動物の血圧を測定した。 

その結果、いずれかのプロバイオティクスを投与された高フルクトース群のマウスは、プロバイオティクスを投与されなかった高フルクトース群のマウスよりも血圧が有意に低いことが明らかになった。 

研究者らは、プロバイオティクスを投与した高フルクトース群のマウスと、フルクトースなしの水だけを飲んだ対照群のマウスの血圧測定値に差がないことを発見した。「これは、プロバイオティクスの介入によって血圧が正常レベルに維持されることを示唆しています」と研究者は述べている。 

さらに研究者らは、ショットガンメタゲノムシーケンシングを使用して、腸内細菌叢の変化と血圧の変化との間の関係を調査した結果、フルクトースがマウスの腸内のバクテロイデテス菌の増加とファーミクテス菌の減少につながることを発見した。しかし、プロバイオティクスの投与により、それらの集団は対照群に見られる状態に戻った。さらに、分析により、血圧に関連する新たな微生物の特徴が特定された。すなわち、ローソニア菌およびピュロロブス菌のレベルの増加、およびアリスティペス菌およびアロプレボテラ菌のレベルの低下が、血圧の低下と関連していた。 

「プロバイオティクスは予防医学に有望な道を提示しており、高血圧を制御し、心臓血管の健康に対するアプローチを再構築する可能性をもたらします」と研究者はコメントしている。

出典は『mSystems

https://journals.asm.org/doi/10.1128/msystems.00331-23


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