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健康的な睡眠と血糖値の鍵の1つが発見される
稀なタイプのアミノ酸である、D-アラニンは、腎臓における血糖調節を通じて概日時計の周期を調整しているようだ、という研究報告。
マウスの血中および尿中のD-アラニン レベルを、二次元高速液体クロマトグラフィー システムを使用して測定した。D-アラニンの代謝効果は、マウスおよびマウスの腎臓近位尿細管細胞の初代培養において分析された。概日リズムの行動および遺伝子発現の分析は、一定の暗闇で飼育されたマウスを使用して行われた。
実験の結果、血中の D-アラニン レベルは、明確な固有の概日リズムを示すことが明らかになった。
このリズムは腎臓によって尿中排泄を通じて調節されているため、D-アラニンの腎臓に対する影響を調べたところ、腎臓では、D-アラニンは糖新生と概日リズムに関与する遺伝子の発現を誘導した。
D-アミノ酸が再吸収される腎臓近位尿細管細胞の初代培養系において、D-アラニンにより、グルコース産生が誘導されることが示された。
D-アラニンの糖新生効果には日内変動があり、この効果の一部は概日転写ネットワークによって媒介されていた。
一定の暗闇の下では、D-アラニンにより、行動と腎臓の遺伝子発現の概日サイクルが正常化された。
「D-アラニンは腎臓での糖新生を誘導し、概日時計の周期を調整する。D-アラニンによる概日周期の正常化は、生活習慣病や交替勤務者に対する治療の選択肢を提供する可能性がある」と研究者らは結論付けた。
出典『Kidney360』
https://doi.org/10.34067/KID.0000000000000345