食物繊維イヌリンがマウスのアレルギー治療に有効
サプリメント、清涼飲料水のプレバイオティクス、甘味料の代替品、その他の製品や用途で一般的に使用されている天然植物性食物繊維であるイヌリンに、食物アレルギーの新たな治療法の可能性があることが判明した、という研究報告。
研究では、イヌリン ゲルをベースとした経口免疫療法が、腸内細菌を標的にすることでマウスのアレルギー反応を阻止することに成功したと述べられており、これは世界中の食物アレルギー患者に救済をもたらす大きな進歩と思われる。このゲルは、投与中だけでなく投与後も、ピーナッツ、卵白、牛乳などの一般的な誘因に対する反応を含め、重度のアレルギー反応を防いだ。
研究者らは、イヌリンジェルが症状を管理するだけでなく、食物アレルギーの根本的な原因に対処するものであると提唱している。
イヌリンは広く消費されている食物繊維で、FDA によって安全であると認められており、このゲルのベースとなっているため、臨床使用に適した、実用的かつ応用可能な選択肢となっているという。
研究結果を検証するにはさらなる研究と臨床試験が必要だが、食物アレルギーの抑制における小腸の微生物叢と代謝産物の役割を強調したこの研究は、人生を変える可能性のある新しい治療介入の道を開くものだ、と研究者はコメントしている。
出典は『Nature Materials』
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