摂食障害の身体的健康への影響が明らかに
摂食障害と身体的多疾患罹患との間には、重大な関連性が存在するようだ、という英国アングリアラスキン大学からの研究報告。
研究者らは、英国の成人7,403人の2007年の横断的データを分析した。回答者は、がん、糖尿病、眼疾患、片頭痛、消化器疾患、心臓疾患など、20の身体的症状について質問された。また、摂食障害と多疾患罹患を媒介する潜在的なメディエーターとしては、アルコール依存症、不眠症、喫煙、ストレスの認識、肥満、低体重などが想定された。研究者らは、それらの関連について解析した。
この研究では、摂食障害の可能性がある人が回答者の6.4%を占めていた。データ解析の結果、彼らは、2つ以上の身体的障害を同時に抱えていると定義される身体的多疾患罹患を報告する可能性が、それ以外の人々に比べて、2.11倍高いことが判明した。
不安が、摂食障害と身体的多重疾患の関係に最も影響を与えるメディエーターであった。不眠症、ストレス認識、うつ病もまた重要であることが判明した。
「この研究は、精神的健康と身体的健康の間の複雑な相互作用を強調しています。摂食障害は広範囲にわたる影響を及ぼし、精神的な幸福だけでなく身体的な健康にも影響を与える可能性があることを認識することが不可欠です。この関係における潜在的なメディエーターの役割を理解することは、効果的な介入を開発するために非常に重要です」と研究者はコメントしている。
出典は『Eating and Weight Disorders - Studies on Anorexia Bulimia and Obesity』