退院後の宅配食の提供と再入院、死亡の関係
心不全などで入院した高齢者への退院後の宅配食は、30日以内の再入院および死亡リスクの低下と関連があるようだ、という米国カイザーパーマネンテ南部カリフォルニアなどからの研究報告。
研究チームは、心不全で入院した高齢者4,032人と、心不全以外で入院した高齢者7,944人を対象に、メディケア・アドバンテージ加入者における退院後 4 週間の宅配食事給付金と、30 日間の再入院および死亡の複合転帰との関連性を調査した。
このコホート研究では、食事を摂取した患者(食事群)を 2つの対照群と比較した:(1)2019 年のコホートでは、給付金の対象となるはずだった食事なしの患者(食事なしの2019コホート)(2)2021年と2022年の同時コホートでは、照会されたが接触の不成功および積極的な辞退のため食事を受けられなかった食事なしの患者(食事なしの2021/2022コホート)。
心不全の場合、食事への曝露は、食事なしの2021/2022コホートと比較して、30日以内の死亡および再入院のオッズが低いことと有意に関連していた(OR, 0.55; 95% CI, 0.43-0.71; P < .001)が、食事なしの2019コホートと有意な関連はなかった (OR, 0.86; 95% CI, 0.72-1.04; P = .12) 。
心不全以外の場合、食事への曝露は、食事なしの2019コホートと比較して30日間の死亡および再入院のオッズが有意に低く(OR, 0.64; 95% CI, 0.52-0.79; P < .001)、同様に食事なしの2021/2022コホートと比較して30日間の死亡および再入院のオッズが有意に低かった(OR、0.48; 95% CI、0.37-0.62; P < .001)。
「このコホート研究では、退院後の宅配食への曝露は、30 日以内の再入院と死亡率の低下と関連していた。これらの所見を確認するには、ランダム化臨床試験が必要である」と研究チームは結論付けている。
出典は『JAMA Health Forum』
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