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派遣で契約更新されない予兆とは?!派遣切りの原因、予防策、派遣切りされない行動とは?!対処方法を徹底解説!!

派遣で働いたことのある人は、契約更新されない不安派遣切りに合ってしまうんじゃないか、という不安を感じたことがある人が多いと思います

契約更新されない予兆、派遣切りに合う前に、何かしらの気づきがあれば、それを回避できるかもしれません

また「自分だけ契約が終了してしまった」、「その理由に納得できない」、などと疑問を抱く方も多いかと思います

この記事では、契約更新されない予兆、派遣切りに合わないように回避するポイント、派遣切りに合ってしまった後の行動など、注意すべきポイントを丁寧に解説していきます

この記事で分かること

派遣切りの予兆はあるの?!

・派遣切りされる人、されない人の特徴とその行動

・派遣切りされないための予防策、されてしまった場合の行動


派遣切りの定義

派遣切りとは

派遣先と派遣元との派遣契約において、派遣契約を打ち切りにすること

例えば、派遣先の業績悪化による人員削減において、派遣契約の延長が行われない場合や、派遣先が派遣の業務を業務委託という形である業者に委託された場合など、通常更新されていた派遣契約が打ち切られることを指します

「派遣切り」という言葉が世の中を席巻したのは2008年のリーマンショックの際が記憶に新しいかと思います。

また昨今、新型コロナウィルスの影響により、ある業界では大規模な派遣切りもありました

「派遣切り」という言葉と同義語でよく使われる中に「雇い止め」「解雇」があります

「雇い止め」は有期雇用契約において、使用者が更新を拒否したことにより契約期間満了により雇用が終了すること

「解雇」は企業が従業員に合意なく、一方的な意思表示によって労働契約を解除すること

世間では「派遣切りに合って解雇された」「派遣切りで雇い止めにあった」などと表現することが多いです

ちなみに【派遣契約】と【雇用契約】は別物です

【派遣契約と雇用契約の違い】はこちらの記事で解説しています

派遣切り、雇い止めされてしまう理由、原因

派遣切りの原因として、外的要因(外部環境)と内的要因(派遣社員による要因)に分けられます

それぞれ見ていきましょう

外的要因

外的要因については、各業界の景況に大きく影響されます

■業界不況、派遣先不況

2008年のリーマンショック時には、主に製造業が大きなダメージを受け、製造業に携わる多くの派遣社員が派遣切りに合いました

昨今の新型コロナウィルスにおいては、初動でサービス業、自動車関連産業が影響を受けました

また一方では、医療関連産業(マスク、除菌シート、アルコールスプレー等)においては特需も見られ、その業界では売上を伸ばしました

このように世の中の動きを受け、不況の業界もあれば、好況の業界もあるように、派遣業界も連動して減員、増員の動きが発生します

よって、派遣切りに関しても、不況の業界では大きく行われているが、好況の業界では「人手不足で困っている」、というような状況です

不況業界における、社員の賞与額(ボーナス)においても、その予兆は見られます

社員から「この夏のボーナスが減ったよ」なんて言葉を聞けば、それは予兆の合図かもしれません

■外部業務委託

派遣切りの理由の一つに、今まで派遣社員に任せていた業務を業務ごと外部業者へ委託する、ということもあります

例えば、コールセンターの業務について、リーダーは正社員に任せていて、オペレーターは派遣社員で構成している場合、「その業務自体をまるごとコールセンター専門の業者へ委託する」、ような動きもあります

それによって、派遣社員が要らなくなり、派遣切りに合う、ということです

また、製造業においても、一部の工程を派遣社員に任せていたが、その工程自体をある業者へ一括委託するような動きがあります

昨今の流れにおいては、社内で人を抱えることよりも、まるごと外注してしまう動きが活発化してきています

新型コロナウィルスの影響で、一部リモート業務ができる体制が確立されたことも後押ししているように感じます

■企業方針において派遣は使わない

会社の経営戦略により、【派遣は使わない】という指針が出され、派遣切りに合うケースも増えてきています

今まで派遣を活用していたが、企業トップの経営方針の転換で、内政化する、もしくは業務ごと外注化するような決定がなされた場合です

派遣会社はその企業から撤退の動きを余儀なくされます

一部、業務の核となっている派遣社員はこのタイミングで、社員化の話を薦められることも良くあります

【派遣社員の引き抜き行為】についてはこちらで詳しく解説しています

内的要因(派遣社員要因)

派遣社員、個人の要素によって、派遣切りに合う、合わないケースがあります

【更新されやすい人の特徴】

  • 素直

  • 欠勤、遅刻、早退が少ない

  • 周りとのコミュニケーションが上手

  • 仕事ができる

素直

例えば、逆の立場で考えた場合、あなたが派遣社員を使うとき、素直に指示を聞いてくれる人物と文句ばかり言い、扱いづらい人物ではどちらを重宝しますか?

素直に言うことを聞いてくれる人物はどこに行っても重宝されます

業務の指揮命令権は派遣先の担当者にあります

仕事においては、指揮命令者の指示を忠実に素直に聞いていれば良いですね(^^)

例えそれが間違っていたとしても、責任は派遣社員ではなく、指揮命令者にあるわけなのですから

■欠勤、遅刻、早退が少ない

勤怠が良好な人物は重宝されます

要は、工数的に当てになるかどうか、という点です

企業の生産計画に合わせて人を配置します

休みがち、その業務に穴をあけてしまうようなことがあれば、その時点で生産計画がずれてしまいます

出勤簿、タイムカードが綺麗(欠勤、遅刻記載がない)な人物は継続される可能性が高いですね

■周りとのコミュニケーションが上手

コミュニケーション能力は仕事をしていく上で、一番重要な要素ではないでしょうか

多少、仕事の質には問題があっても、コミュニケーションが上手く取れている人物はその補填ができます

逆に仕事はできても、コミュニケーションが上手く取れていないと、全体の仕事は上手く回りません

社員、他の派遣社員と上手くコミュニケーションが取れている派遣社員は、いざという時に強いです

■仕事ができる

これは改めて言うまでもないですが、「仕事がしっかりとできる」人物は残ります

企業の生産能力は、各個人の生産能力の積み重ねです

企業はより生産性の高い人物を採用したいと思います

仕事のスキル、スピードは日々磨いておきましょう

今後、「ウチの正社員にならない?!」と社員化の声がかかる可能性にも繋がります

【派遣社員の引き抜き行為】についてはこちらのサイトで説明しています

【更新されない人の特徴】

  • 業務のミスが多い、スキル不足

  • 欠勤、遅刻、早退が多い

  • コミュニケーションが不得手

  • 怪我、病気で仕事に支障が出ている

  • お局さま扱いされている

■業務のミスが多い、スキル不足

生産性に繋がる部分です

業務ミスが多い、仕事が完結しない、は会社のマイナス要素です

多少のミスは誰しもが経験することですが、同じミスを何度も繰り返すことは良くありません

学習能力が低いと評価を受けてしまいます

仕事のスピードは遅くても正確性があれば、それは優先されます

■欠勤、遅刻、早退が多い

上項で挙げた更新される人の逆のパターンですね

工数的に当てにならない人物はいるだけ企業の損失になります

多少仕事ができなくても、皆勤賞の人物はいざという時、残されます

■コミュニケーションが不得手

コミュニケーション能力が低い、もしくは自我が強すぎる人物は敬遠されがちです

「扱いにくい」と判断されてしまいます

良く社員とケンカをする、他の派遣社員から嫌がられている、などのケースは要注意です

面倒くさがれてしまっては、会社の邪魔者扱いされてしまいます

■怪我、病気で仕事に支障が出ている(交通事故など)

致し方ない部分ではありますが、一般社員と比較して生産能力が劣るところです

自分の身体の影響で、「会社に迷惑をかけているかも。。。」と自覚したら注意してみてください

もし対応している仕事が大変であれば、別業務に異動させてもらえないか、相談をしてみてください

派遣切りの判断がなされてからでは遅いです

■お局さま扱いされている

コミュニケーションに関わる部分ではありますが、会社から「扱いにくい」と判断されては、いくら仕事ができていても不利に働きます

リーダーとお局様は似たような要素がありますが、「うるさがられないように」自身を客観的に見ておきたいところです

【派遣社員のお局さま】についてはこちらの記事で解説しています

派遣先は直接雇用を回避したい

派遣切りされてしまう理由の一つに派遣法に関する部分があります

派遣法においては、3年ルールが適用されています

【派遣社員の3年ルール】についてはこちらで詳しく解説しています

企業は、3年同じ職場で同一人物の派遣社員を使えば、直接雇用に切り替える努力義務が生じます

それを避けようと、3年になる手前で派遣切りを行い、直接雇用を回避しようとします

一方、派遣会社においても、3年以上、同じ部署で同一人物の派遣社員を継続させたい場合は、無期雇用派遣とすることで継続できます

派遣会社は無期雇用派遣とすることで雇用リスクが発生します

それを避けようと、あえて3年になる手前で、派遣更新を打ち切ります

一般的には、派遣先としては、派遣会社に無期雇用派遣にしてもらい、引き続き同じ職場で働いてもらいたい、という希望が多くあります

派遣会社の本音としては、できる限り無期雇用派遣にはしたくありませんが。。。

なお、下記対象においては、期間制限はありません

■無期雇用の派遣社員
■60才以上の高齢者
■有期プロジェクト業務(終わる時期が明確なもの)
■日数限定業務(派遣先の所定労働日数よりも相当程度少なく月10日以下)
■産前産後・育児・介護休業代替業務

派遣更新されない予兆とは?!

それでは、派遣更新されない予兆はあるのでしょうか?!

全く予兆がないケース(派遣社員には気づかれない)もありますが、日々の会社の動きを観察していれば気づくケースも多々あります

職場の環境

職場、社内の環境の変化によるケースです

■組織編成が行われる予定

年度のタイミングで企業は組織編成の検討をします

組織編成によって、部署の統廃合、新規部署の立ち上げ、人員計画など、社内体制にメスが入れられます

増員計画の場合は良いですが、減員、リストラの可能性が見える場合は注意が必要です

社内の噂で、「来年度は●●部署がなくなるみたいよ」「△△課と××課が合併するみたいよ」などと流れてくれば、それは合図かもしれません

■仕事が徐々に減っている

自分の担当している仕事が徐々に減っている、仕事を任せてもらえない、などのケースは要注意です

今後の経営計画の中で、自身の業務がなくなっていく、大きな減産が予定されている、などという場合です

業務量が減産されている場合は要注意です

■社員(上司)の態度が冷たくなった

あるとき、いきなり社員の態度が冷たくなった、壁をもたれるように感じた、などと変化がある場合です

おそらく何かしらの社内決議があり、それは派遣社員に関わることでしょう

社員、個人の事情によるケースも考えられますが、その可能性は否定できません

■派遣担当者が頻繁に派遣先に来ていて、打ち合わせをしている

これは私自身でもありました

人員に関する大きな動きがあるときは派遣先企業に派遣担当者は呼ばれます

通常は電話連絡で済むことが多いですが、大きな決定は対面で打ち合わせることが多いです

「最近、派遣担当者が頻繁に職場に来て、派遣先企業担当と話をしているな」、と感じたときはその予兆かもしれません

同僚の動き

他の派遣社員が更新終了、もしくは新しい派遣社員の採用がここしばらくなくなったな、と感じたときは何らかのサインです

「次は私の番かも。。。」

会社としてのリストラは、一気に行うケースと徐々に行うケースがあります

徐々に行うケースは優先順位の低い人物から行われていきます

それがあなたの部署で、他の派遣社員が徐々にいなくなっている、としたら警告サインです

派遣期間の短縮

「今まで、6ヶ月更新だったのに、3ヶ月更新になった」

「3ヶ月更新だったのに、2ヶ月更新になった」

これは、私自身も経験したことで、契約期間の短縮は何らかのサインです

今後の先の経営計画に不安要素があり、企業はリスクヘッジにかかります

先の見通しが付きづらい為に契約期間を短くして様子を見るのです

こういった場合は、今後、企業体制が変わる、支所が移転する、部署の統廃合がある、などの可能性が考えられます

派遣切りに合わないように回避する予防策

それでは、派遣切りに合わないように、回避する手段はあるのでしょうか?!

自身のスキルに合った仕事選び

まず、仕事選びの際に注意するポイントです

高望みして、自身のスキルでは賄えない業務では、十分に結果を出すことはできません

会社としても、他のできる社員に任せる判断をします

早くて1ヶ月、みても3ヶ月で派遣切りに合うケースがあります

自身のスキルが存分に活かせ、かつ勉強できスキルアップを目指せる業務が理想的です

派遣社員としての自らの行動

自らの行動により気をつけるポイントを解説していきます

■円滑なコミュニケーションを図る

仕事を進める上で一番重要なポイントです

社員、他の派遣社員も踏まえ、コミュニケーションを上手に取っていきましょう

コミュニケーションを上手に取ることで、仕事に必要な情報、会社情報なども取ることができます

要は早回りができる情報を得ることができます

それは、仕事を進める上でも優位に働きます

■良好な勤怠

欠勤、遅刻・早退をできる限りなくしましょう

勤怠が良い人物は重宝されます

仕事ができるできないの前に、勤怠の安定性は企業が重きを置くところです

「仕事はできるけど週に必ず2回は休む人」、と「仕事はあまりできないけど、勤怠が抜群に良い人」では企業は後者を優先するでしょう

今、自分があまり良くないなと感じれば、改善していきましょう

■スキル向上志向を持つ

仕事を積極的に取り組んでいる人物を会社は評価し使っていきたい、と考えます

現状の仕事はもちろん、新しい仕事にも積極的に取り組んでいる姿勢を見せましょう

そこで得たスキルは、仮に今の部署で派遣切りに合っても、他の部署で使えると企業が判断した場合は、異動の可能性も考えられるからです

■残業、休日出勤に協力する

会社は喜んで、残業、休日出勤をしてくれる人物を重宝します

もちろん、できるできないは個別の事情によって発生します

できる限り協力的になりましょう

いざという時にこのポイントが大きく影響します

事前に産休復帰の社員がいるか確認する

女性において、妊娠、出産と仕事との両立は大変なものです

今後、その可能性がある方は、事前に社内にその過程を経た人物がいるかどうかを確認しておきましょう

基準となります

派遣先には、妊娠が発覚した時点で、次の更新を拒否する会社はあります

もちろん、それを理由にはできませんので、他の理由付けで更新を拒否します

事前に確認できればしておきましょう

無期雇用派遣の案件を選ぶ

派遣切りの際に、仮に無期雇用派遣の場合は、仕事がなくても雇用は継続され、給与は発生します

有期雇用の場合は、派遣契約(派遣先企業と派遣会社)と同時に、雇用契約(派遣会社と派遣社員)も解消されてしまいます

無期雇用派遣の場合は、たとえ派遣契約が解消されても雇用契約は残ります

そういう意味では無期雇用派遣の方が安定しています

今後の派遣ライフの中において、無期雇用派遣のチャンスがあれば、積極的にチャレンジしていきましょう

メリットはありますが、デメリットはほぼありません

派遣切りに合ってしまった場合

まず、心持ちとしては冷静に対処する、ということです

これは派遣でいる以上、付いて回るものです

致し方ない部分ではあります

納得いかない部分もあるかと思いますが、なされた決定は覆ることはありません

休業手当の申請を行う

契約期間中に派遣切り合ってしまった場合、残りの契約については、休業手当を申請してください

派遣担当者にその旨、申し出れば大丈夫です

労働基準法 第26条

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない

【派遣社員の休業補償、休業手当】についてはこちらで詳しく解説しています

有給休暇を消化してもらう

契約期間満了で雇い止めになった場合、有給残数があれば、消化していない有給を消化できるよう、派遣担当者へ伝えてみてください

引き続き他の派遣先を紹介してもらえるケースは、無理して消化する必要はありません

失業保険の手続き

6ヶ月以上の雇用保険加入期間があれば、失業手当の対象になります

その際の退職理由は「会社都合」で確認を取りましょう

もちろん「自己都合」ではありません

「自己都合」であると3ヶ月の待機期間があるので注意しましょう

他の派遣先を紹介してもらう

派遣担当者にから他の派遣先の紹介を受けましょう

派遣担当者が「紹介できる派遣先がありません」といえば、別の派遣会社に籍を変えましょう

事前に派遣会社はいくつか登録をしておきましょう

【派遣会社の複数登録】についてはこちらで詳しく解説しています

相談窓口

「派遣切りにどうしても納得がいかない」、「派遣会社が対応してくれなくて困っている」、などあれば、各種相談窓口に相談してみてください

個別労働紛争解決制度(労働相談、助言・指導、あっせん)
労働基準監督署
労働局雇用環境・均等部(室)
ハローワーク
法テラス
総合労働相談コーナー
派遣労働ネットワーク

まとめ

今は大丈夫!と思っても派遣切りは突然襲ってくるものでもあります

派遣社員としての大きなリスクの一つに、派遣切りがあります

企業としては、正社員は切れないから、業務の繁閑に合わせて派遣社員を活用しているのですね

派遣社員として働く以上、派遣切りの覚悟は持っておきたいところです

その中でも、「私でなく、他の誰か」が派遣切りの対象になる可能性を考えた場合に、今すべきことが見えてきます

派遣社員であれば、誰しもが派遣切りは避けたいものです

自分自身がその対象とならないよう、常日頃、気をつけて気持ちよく就業していきたいものですね




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