人とのつながりを育む美容師としての日々④
第4章: キャリアの転機と成長
僕の美容師としてのキャリアにおいて、最初の大きな転機が訪れたのは、22歳のときだった。
それまで働いていたサロンでの上司や先輩たちが、次々と辞めていく事態が起きた。
気づけば、僕はサロンで最も古株の一人となり、自由に仕事ができる環境を手に入れた。
しかし、その自由さは同時に、僕を孤独にさせた。
先輩たちが去った後、僕はふと立ち止まって考えた。
このままでは人としても、美容師としても成長できないのではないか、と。誰にも学ぶことができない環境では、成長が止まってしまう。
そんな危機感が僕の心を満たしていった。
そんなとき、美容学校時代の同級生から連絡があった。
彼は僕より10歳ほど年上で、同じく美容師として活躍していたが、彼の働くサロンでスタッフを募集しているというのだ。
彼からの誘いを受けた僕は、思い切って環境を変えることを決意した。
新しいサロンでは、技術に対する姿勢が全く異なっていた。
特に、上司や先輩たちは僕にとって非常に大きな存在だった。
彼らは僕に、これまで以上に高い技術を要求した。
最初はその厳しさに戸惑いもあったが、次第にそれが僕の成長を促していることに気づいた。
新しいサロンでの経験は、僕の美容師としての成長において欠かせないものとなった。
技術面での更なる高みを目指し、日々の業務に真剣に取り組むことで、僕は再び「学び」の環境を手に入れることができた。
そして、その環境が僕を一層成長させる場となったのだ。
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