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美容師として考える医療美容の役割と可能性

先日、非常に心を打たれる記事を目にしました。
病気や治療による脱毛など、外見の変化に伴う苦痛を軽減する医療美容師の取り組み」というテーマです。

この記事では、抗がん剤治療などで脱毛を経験した方に寄り添う医療美容師や、美容業界の企業が行っている「アピアランスケア」の取り組みについて詳しく書かれていました。
外見が変化することは、患者さんにとって大きな苦痛や不安の一因になります。
それに対して、ウィッグのカットやスタイリング、さらには眉やメイクをサポートすることで、患者さんが「自分らしさ」を取り戻し、前向きな気持ちになれるように支援しているそうです。

例えば、神戸市で医療美容認定サロンを営む美容師の方が、患者さんに対して「自然に見えるウィッグ」を提供するために、産毛や生え際を意識したカットを施しているというお話。これにはとても感銘を受けました。
患者さんが鏡を見て「元気な自分が戻ってきた」と感じ、涙する場面を想像すると、技術を超えた「人を元気づける力」が美容師にはあるのだと改めて感じさせられます。


美容師だからこそできる「ケア」の可能性

私自身も医療用のウィッグを取り扱ったり、治療中のお客様のサポートをさせていただいた経験がありますが、医療美容師の取り組みを知り、美容師としての責任と可能性について深く考えさせられました。
特に印象的だったのは、「美容師だからこそできるケアがある」という言葉です。
私たち美容師は、髪や頭皮に直接触れる仕事だからこそ、ただの「美容」ではなく「ケア」の一環としてお客様に貢献できる部分が多いのではないかと感じます。

美容師の仕事は見た目を整えるだけではありません。
髪を切る、染めるといった施術を通じて、その人自身の気持ちや生活を明るくするお手伝いをしています。
医療美容師のような特別な資格や経験がなくても、日々のサロンワークでお客様に寄り添うことは十分に可能です。


外見を整えることが心のケアになる

医療用ウィッグやアピアランスケアの取り組みは、美容師の技術が心のケアに繋がるという良い例です。
記事では、ウィッグやメイクによるケアが患者さんの自己肯定感を高め、「自分らしく生きる」ことをサポートしているとありました。
美容師の仕事の根底には、こうした「外見の変化を通じて心を軽くする」という大切な役割があるのだと思います。

私の経験でも、ヘアスタイルを変えることで気分が明るくなり、「明日から頑張れそう」と言っていただけた瞬間が何度もあります。
そうした一言が、美容師としてのやりがいに直結しています。そして、これが美容師が持つ「目に見えない力」なのではないでしょうか。


自分にできることを考える

この記事を読んで、私が次に考えたのは「自分にできること」です。
医療美容師のような専門的な取り組みは簡単にはできなくても、普段のサロンワークでお客様の気持ちに寄り添い、その方にとっての「心地良い時間」を提供することは可能です。

例えば、日常の施術でも「お客様が本当に求めているものは何か」を考え、心から満足していただけるサービスを追求する。
それが、お客様の気持ちを少しでも明るくできるのではないかと思います。また、必要であれば医療用ウィッグの選び方や相談窓口について情報を提供することも、十分なサポートになるでしょう。


美容師としての未来に向けて

この記事から、これからの美容師ができること、そしてあるべき姿について大きなヒントを得ました。
技術の向上はもちろん大事ですが、同時にお客様の気持ちや背景に寄り添う姿勢を持つことが重要だと感じます。
医療美容師のように、人の心に寄り添うケアができる美容師を目指していきたいと思いました。

美容師としての可能性を広げていくために、学び続けること。
そして、目の前のお客様に最善を尽くすこと。
それが、長く信頼される美容師であり続けるための鍵だと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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平井浩介
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