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美容室における失客の原因を考える
美容師として日々のサロンワークを行う中で、再来店率(リピート率)は重要な指標の一つです。
お客様がまた来店してくださるかどうか。
それは、私たちの技術や接客、サロン環境に対する評価そのものと言っても過言ではありません。
近年では、カルテや来店データを活用してお客様の再来店状況を分析することが容易になり、リピート率の数値がより明確に把握できるようになりました。
しかし、その数値が上がらない理由を、単に「初回割引だったから」や「モデルサイト経由だから」と片付けてしまっていないでしょうか?
今回は、美容室における失客の原因を深掘りし、それを改善するために何ができるのかを考えてみたいと思います。
再来店率100%を目指すべきか?
美容師にとって理想的な状態は、すべてのお客様が再来店してくれること、つまりリピート率100%です。
しかし、実際にはこれを達成するのは非常に難しいのが現実です。
その理由は、私たち美容師側ではコントロールできない要因も多いからです。
たとえば:
引っ越しや転勤
ライフステージの変化(育児や仕事の都合など)
経済的な事情
お客様の健康状態
さらに極端な例ですが、お客様が亡くなってしまうというケースもあるかもしれません。
これらは私たちの努力ではどうにもできない部分です。
しかし、だからといって「100%は無理だから仕方ない」と割り切ることは正しいとは思いません。
むしろ、美容師として本気で向き合うべきは、こちら側に原因がある失客をいかに減らすかということではないでしょうか。
失客の原因はどこにあるのか?
お客様が再来店しない理由を考えるとき、多くの美容師が「技術や仕上がりに不満があったから」という答えに行き着くかもしれません。
もちろん、それは大きな理由の一つです。
しかし、それだけではありません。
お客様が再来店しない理由は、多岐にわたります。
よくある失客の原因
技術や仕上がりに不満
カットがイメージと違った、カラーが持たなかった、スタイリングがしづらいなど。
接客やコミュニケーションの問題
無愛想、話しすぎ、会話が弾まないなど、接客スタイルが合わなかった。
料金に対する不満
初回の割引料金と通常料金のギャップが大きすぎる。
サロン環境や予約の不便さ
騒がしさや清潔感の不足、予約が取りづらいなど。
競合店への興味
新しい美容室や近隣の競合店に行ってみたいという好奇心。
こうした失客の原因を軽視せず、一つひとつ深掘りすることが、美容師としての成長につながるはずです。
データとカルテの活用で失客を分析する
再来店しなかったお客様について、その理由を曖昧にしてはいけません。
カルテの見直し
お客様のカルテには、前回の施術内容や使用した薬剤、会話の内容などが記録されているはずです。
これらを見直すことで、失客のヒントを得ることができます。
データ分析
再来店率を属性や施術内容ごとに分類し、自分が苦手とするパターンを明確にします。
たとえば、ショートカットの再来店率が低ければ、カット技術や提案力に課題があるのかもしれません。
直接的なフィードバックを得る難しさと価値
失客理由を突き止めるためには、「直接的なフィードバックを得る」ことが最も有効です。
しかし、これには高いハードルがあります。
お客様に負担を感じさせる可能性がある
美容師側がその意見をどう受け止めるか迷う場面が出てくる
本音を引き出すには信頼関係が必要
とはいえ、このハードルを越えてお客様から直接的な意見をいただければ、非常に有力な情報源となります。
直接的なフィードバックを得るための工夫
匿名アンケートを活用する
負担を減らし率直な意見を得るために、メールやオンラインフォームで匿名アンケートを実施するのが効果的です。フォローアップメッセージでさりげなく聞く
例えば、「前回の施術はいかがでしたか?気になる点があれば教えてください!」と自然な形でフィードバックを求めるのも良い方法です。
失客を防ぐために美容師ができること
失客を防ぐための具体的な取り組みをいくつか挙げてみます。
1. 丁寧なカウンセリング
お客様が何を求めているのか、どんなライフスタイルを送っているのかを深く聞き取ることが重要です。
2. アフターフォローの徹底
施術後に感謝のメッセージを送る、次回来店時の提案を含めたカードを渡すなど、お客様が「気にかけてもらえている」と感じる仕組みを作りましょう。
3. 自分の技術と接客を見直す
日々のサロンワークの中で自己評価を行い、スタッフやお客様からの意見をもとに改善を重ねます。
失客は「成長のチャンス」
失客は一見ネガティブなものに思えるかもしれません。
しかし、それを成長のきっかけと捉え、真剣に向き合うことが美容師としてのさらなるステップアップにつながります。
どんなに難しくても、直接的なフィードバックを得る努力をし、カルテやデータを活用して改善を重ねること。
その積み重ねが、再来店率を上げる鍵になるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。
このNoteが、美容師の皆さんが失客に対する考えを深めるきっかけになれば幸いです。
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