人とのつながりを育む美容師としての日々②
第2章: 中学時代の葛藤
僕が中学生になったとき、再び環境の変化に直面することになった。
小学校の友達は全員同じ中学に進学したため、安心感はあったが、隣の小学校からも多くの生徒が入学してきた。
もちろん知らない面子なので、また新たな人間関係の構築が必要になった。
そして、もうひとつショックだったのが、小学校の時に所属していたサッカーチームのメンバーだ。
特にこれまで「〇〇君」と呼んでいた年上の友達が急に「先輩」として接してくるようになったことに、僕は戸惑いを覚えた。
新しい環境に馴染むのが得意ではなかった僕にとって、この状況は非常に辛かった。
教室にいると、まるで自分だけが違う世界にいるような感覚に囚われ、次第に学校に行くのが苦痛になっていった。
結局、僕は中学に入学してから、夏休みが明けるまでの間、不登校の状態になってしまった。
しかし、この時期に僕を支えてくれたのは、やはり友達だった。
不登校中、毎朝のように家の前まで来て、「一緒に学校に行こう」と誘ってくれる友達がいた。
彼らの存在が、僕にとってどれほど心強かったかは言葉では表現しきれない。
彼らの優しさと温かさに触れることで、僕は少しずつ、学校に行く勇気を取り戻すことができた。
夏休みが終わり、新学期が始まるとき、僕は友達と一緒に学校へ向かった。教室の扉を開けると、転校の時のように緊張したが、今度はその緊張を乗り越える力が僕にはあった。
それは、友達とのつながりが僕を支えてくれたからだ。
彼らと一緒に過ごす中で、僕は再び学校生活に馴染み、学びの場に戻ることができた。
この経験を通じて、僕は再び「人とのつながり」の力強さを実感した。
困難な状況でも、誰かが手を差し伸べてくれることで、どんなに辛いことでも乗り越えることができるのだと学んだ。
この教訓は、後の人生でも僕を支える大切なものとなった。
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