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視座という言葉の分かりにくさ 〜Credo・Valueを考えるシリーズ その6〜

iCAREの加藤浩司です。普段はコージと呼ばれてます。
iCAREは7月決算のため、今月は年度の最終月にあたる節目の月です。
ということで、iCAREのValueの1つである「視座は上がらないか?」について考えてみました。


視座が高い=上の立場で物事を見ることが出来ること?

視座が高いという言葉は、一般的にどのような意味で使われているのでしょうか?Webサイトで探してみると、仕事をするシーンに絞った場合、今の自分よりも上の立場で物事を見ることが出来ることを視座が高いと説明しているケースが多いようです。
しかし、視座が高い=上の立場で物事を見るというのは随分抽象的だなと以前から思っていました。この抽象さは、iCAREの3つのValueである、クオリティ、スピード、視座を比較すると分かりやすいと思います。

クオリティあげよう:誰も異論がなさそう
スピードあげよう:稀に「あえて時間かける」ことがよいケースもあるが、大体のケースでスピードの早いこと自体が価値に繋がる。これも異論がある人は少なそう。
視座上げよう:視座は自分自身の問題で、相手方にとっての価値ではないので、クオリティやスピードはそれ自体が相手方にとっての価値であるのとは少し異なる。また、具体的に何を求めているのかも他の2つと比べると曖昧な印象がある。

iCAREのValueでは「視座は上がらないか?」は以下のように説明されており、視座が高い→相手(顧客に限らず)の期待を生む→それを超えることで高い価値が生まれるという関係性の説明があるのでよいのですが、単に「視座上げようぜ」は抽象的故に思考停止になりそうで、あまり好きな言葉ではないです。

1つ上2つ上の立場を想定した仕事は、期待を生み出す。相手の期待値を超えるほどの視座の高い仕事を、プロとして追求していこう。

iCAREのValue「視座は上がらないか?」の説明

「視座高く」を分かりやすく言い換えると?

むしろ、「視座が高い」が何なのかは、仕事のシーンに限らない一般的な意味から解読したほうがよいと思います。
視座が高いの一般的な意味をWebサイトで探してみると、多少の違いはあるものの、以下のように説明されており、こちらのほうがより具体的な行動に繋がりそうな印象があります。

(視野の広さ・深さの観点)
・多角的な視点で物事を判断できる
・広い視野で物事を見ることができる
・部分ではなく全体を見られる
(複数の視点で見るという観点)
・客観的に物事を見ることができる
・人とは違う視点や相手の立場から見られる

この説明を見ると、視座が高いというのは、「多・長・根」(たちょうこん)という言葉に近いのではないかと感じます。
「多・長・根」は、物事を考えるときに「多面的に・長期的に・根本(本質)から」考えようという言葉で、語源は知らないのですが、語呂がよく思い出しやすいのと、大事なポイントが過不足なく含まれているので、私も仕事で新しいアイデアを検討する場面などでは「多・長・根」を意識してアイデアの良し悪しや検討漏れが無いかを判断することはよくあります。

視座がもたらす効果

iCAREには、Value「満足したらプロじゃない」(その構成要素としてのスピード、クオリティ、視座)とCredo「楽しまなければプロじゃない」(同じく、構成要素としてのフタ、愛、誇り)があります。
前半で書いた、視座とスピード・クオリティの位置付けが少し違うのではないかという点も踏まえつつ、これらの関係を考えてみると、以下のような関係性になるのではないでしょうか。


まず、同じValueの中でもスピード、クオリティはプロの仕事の基本的な価値であり、その土台の上で視座の高さがあれば更によい仕事が出来るという関係性だと思います。スピード・クオリティが高いけど視座が高くない状態は、物事の考え方さえ変化すれば飛躍的に成長する可能性があるが、視座が高い(つもり)なのにスピード・クオリティが高くないのは、プロの仕事としては及第点に達していないという意味です。
また、Valueに沿った仕事をすることで、自然にフタの無い行動や仲間への愛が実践でき、結果として、Credoである「楽しまなければプロじゃない」も実現できているという関係性にある気がします。つまりは、高い視座を持つことは、仕事でよい成果を出すことに繋がるだけでなく、仕事を楽しむ(ここでの「楽しい」は FunとかEnjoyというよりもExcitingに近い意味)に繋がる大事な要素なのではないかと考えています。

まとめ

1.「視座を上げる」は抽象度が高いので、自身にとって必要なことに具体化したほうがよい。「多・長・根」が役立つかもしれない。
2.視座が高いこと自体が大事というよりも、それによって何をもたらすのかが大事。iCAREのValueで言えば、後半部分の「期待を超えるインパクトを出す」という部分。
3.視座を高く持つことで仕事の質が上がるだけでなく、仕事を楽しむことにも繋がるのではないか。

さいごに

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
普段何となく考えていることを文字にしてみることは頭の整理に繋がるのでとても良い機会でした。iCAREってどんな会社なの?と興味を持っていただいた方の参考になれば幸いです。なお、Credo/Valueについて気になった方は、こちらの過去記事もご覧頂ければ嬉しく思います。

  1. フタをしないとどうなるか?

  2. 健全にケンカしよう 〜仲間に愛はあるか?〜

  3. 仕事における「誇り」とは?

  4. 「楽しまなければプロじゃない」とは何なのか?

  5. 全集中、スピードの呼吸

最後の最後に、iCAREではパーパスである「働くひとの健康を世界中に創る」を一緒に実現してくれる仲間を各種ポジションで募集しています。
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加藤浩司 @iCARE
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