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英単語と漢字は似ている!


衝撃のタイトル

 今回の記事のテーマは、『英単語と漢字は似ている!』です。このタイトルを聞いて、「どういうこと?」と思った方もいるでしょう。まぁまぁ、落ち着いてください。この記事を読めば、その疑問も解決しますから。では、どうぞ!

知らない漢字と出会った時…

 まずは、次の漢字を見てください。

漢字の例

 この漢字を見た時、何を想像しましたか?おそらく、「川」「水」なんかを頭に思い浮かべたのではないでしょうか?では、どうして「川」「水」を想像したのでしょうか?
 その答えは、漢字のしくみにあります。漢字は、偏(へん)と旁(つくり)という要素で構成されていますよね。今回の漢字でいくと、左側の部分を「さんずい(三水)」という名前の偏と「豪」という旁で構成されています。今回、ポイントとなるのは、偏の方です。さんずい(三水)は「川」「水」を表しています。だから、僕たち日本語話者は、この漢字を見た時に「川」「水」を連想するのです。
 つまり、偏の持つ意味がその漢字の中心的な意味になるということです。

漢字の解説

 「濠」は「こう/ごう」と読み、意味は「城のお堀」です。使用例としては、歴史用語の環濠集落(かんごうしゅうらく)で使われています。
*環濠集落:弥生時代に見られた集落の形式。集落の周りに濠(ほり)をめぐらした集落のこと。

知らない英単語に出会った時…

 みなさん、この英単語の意味を知ってますか?

attraction

 この英単語の意味は、「魅力」です。では、どうして「魅力」という意味になるのでしょうか。
 この答えは、英単語の構成です。英単語は接頭辞・語根・接尾辞の3つの要素で構成されています。
 接頭辞・語根・接尾辞には、それぞれ意味があります。それぞれ意味は以下の通りです。
接頭辞→方向・位置関係・時間関係・強調・否定
語根→単語の中心的な意味
接尾辞→品詞の機能・意味の追加
 今回の単語attractionでいくと、接頭辞がat、語根がtract、接尾辞がionです。接尾辞のatは方向を表し、意味としては「~の方へ」です。語根のtractの意味は「引く」です。接尾辞のionは単語の品詞を表し、ionは名詞を表します。接頭辞・語根・接尾辞のそれぞれの意味からattractionの本来の意味は「~方へ引くこと」です。そこから派生して、「ひきつけるもの」よって「魅力(何かを引き付ける力/もの)」という意味になります。

漢字の構成と英単語の構成を比べると…

 さて、漢字の構成と英単語の構成を比べると…どうでしょう。どこか似ていませんか?
 構成する要素には、それぞれ意味がある。
 構成する要素から、ある程度語の意味を推測できる。など…

 結構似ている箇所があると思いませんか?

テキトウではない

 「漢字は、テキトウに直線や曲線が組み合わせたわけではない。英単語は、テキトウな文字列ではない。」ってことがわかったと思います。

英単語の接頭辞・語根・接尾辞についてもっと知りたい方へ

 英単語の接頭辞・語根・接尾辞や英単語の歴史などについて詳しく研究している学問の事を語源学(etymology)と言います。もう少し大きい枠でとらえると、英語史という研究分野になります。もっと今回の記事の内容について知りたい方は、語源・英語史というキーワードで調べてみると色々知ることができます。

推奨図書(接頭辞・語根・接尾辞/英語史についてもっと知りたい方にお勧めの書籍)

『英単語の語源図鑑』清水健二 かんき出版
『英語の語源大全』清水健二/すずきひろし 三笠書房
『英語史で解きほぐす英語の誤解』堀田隆一 中央大学出版部

最後に

 最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は、英単語について深掘りしてみました。いかがでしたか?楽しんでいただけたら嬉しいです。では、次の記事でお会いしましょう。

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