動画「薪ストーブとコットンテントで冬を迎え入れる夜」にまつわるあれこれ
冬の気配も徐々に深まり、朝夕の冷え込みもかなり本格化してきている今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今回はここ数回ほどのキャンプであれこれ試してきたコンパクト薪ストーブ「Winnerwell Fastfold Titanium Camping Stove」を、いよいよ「幕内で使用する」という本番投入に踏み切るべく山梨県北杜市の「金山山荘オートキャンプ場」にお邪魔してきました。動画はこちらになります。
金山山荘オートキャンプ場
金山山荘オートキャンプ場は山梨県北杜市、瑞牆山や金峰山の頂を望む山間にあり、登山のベースなどにも利用される通年利用可能なキャンプ場です。規模はどちらかといえば小さい方になるかと思いますが、区画などの区切りもなく、カラマツやシラカバの木立を挟んで深く切り込んだ渓谷に隣接した、自然と深く触れ合える感じが好ましいサイトです。キャンプ場としての施設は決して高規格とは言えないので、その辺りを求める向きにはお勧めできないのですが、以前ご紹介したCAMP BEANさんのように、自然に触れ合う、どちらかといえばワイルドな風味を求めたいキャンパーにはうってつけのサイトだと思います。
サイトは上空から見るとこんな感じです。写真の下より向こうにも、もう少しサイトが広がっています。左側の木立のさらに先は切り立った崖で、その下が渓流になっています。
今回設営したのは上の写真で真ん中より左下に寄った、サイトの端の辺りで、実際にテントを張った状態が下の写真になります。
Tschum 2P Soswaによるホットテント構成
上のテント設営状態の写真で煙突が突き出しているのが分かるかと思いますが、今回、Tschumのシェルターテント 2P Soswa の幕内に薪ストーブを設置してみました。このテントは幕のメイン部分は上部が完全に空いており、別立ての小さいシートを上から被せるような作りになっていて、薪ストーブを中に入れる場合、そのシートと本体の間に煙突を通す形になります。幕内から見ると下の写真のようになります。(写真では右側を開放していますが、ここも完全に閉まります。)
煙突が幕の生地に直に当たる形になるので前回、前々回のキャンプで色々試していたのですが、今回の写真にも写っているアルミの放熱板を付属のカバーに追加した状態で、前回、そこに巻き付けたバンダナが一晩、焦げることもなく持ち堪えたということで今回、本番投入に踏み切ってみました。
結果としてはまったく問題なく、煙突自体が300℃近い温度になっていてもカバー部分は100℃前後、カバーに接するテントの生地は50〜60℃という感じでした。
この日はかなり冷え込んで、夜は氷点下まで下がったのですが、前面を開放した状態でも幕内温度は常時5〜6℃高く、特に寒さに震えることもなく快適に過ごすことができました。
ちなみにこの夜の最低気温は-4.7℃で、いよいよもう冬、という感じです。これから先は冬装備ですね。一番キャンプが楽しいシーズンが始まります。
夕食の献立
YouTubeの動画説明にも書いていますが、この日の献立は
・タコの炊き込みご飯
・鶏胸肉のじわじわ焼き
でした。メスティンの炊き込みご飯は非常に簡単で、かつ、いろんなバリエーションがつけられるのが素晴らしいところで、一合分のご飯を炊く用意をしたら、その上にあれこれ適当に足して一緒に炊くだけでかなりレベルの高いものができあがります。これまでもあれこれやってきましたが、今回はシンプルにタコの洋風炊き込みにしました。洋風といってもバターを加えただけですが。
一応、レシピ的なものを書き下しておくと、
1. ご飯1合と適量の水をメスティンに入れる
2. タコのぶつ切りを適量、その上に入れる
3. ショウガとニンニクを適当に刻んで追加する
4. 塩を適量、振り入れる
5. バターをひとかたまり投入する
6. お米がほどよく水を吸うまで待つ
7. ほどよく炊き上がるまで炊く
8. 炊き上がったらネギなりミツバなりを入れてからほどよく蒸らす
という感じです。分量や時間が適当ですが、こんなのは適当にやるのがキモだと思います。今回適当にやった結果がこちらです。
ちなみに、この「適当」という部分ですが、わたし自身は分量については特に計らず、時間については吸水は30分程度、炊飯は15分タイマーをかけておいて、タイマーが鳴ったらそこから様子を見始めて適当なタイミングで火から下ろすようにしています。蒸らしは、そこから主菜をあれこれ用意して、それができあがるまで(10〜15分程度)という感じです。ちなみにこのタイマーはApple Watchを使っているのですが、キャンプでApple Watchがいかに役立つか、というのはそのうち別途記事にしようかと思っています。
鶏肉のじわじわ焼きの方は、これは元はイナダシュンスケ氏(@inadashunsuke)がTwitterで公開されたもので、とにかく弱火で、何も触らず30分放置して焼き上げる、という手法で、驚くほどジューシーで柔らかい胸肉が仕上がる、ということに痛く感動して、自宅でも時々やっているレシピです。YouTubeの方に作り方はちょっと書いていますが、ぜひイナダシュンスケ氏の元投稿を検索してチェックしていただきたいと思いますので、こちらに再掲はしません。胸肉のポテンシャルを最大限に引き出すレシピ、ぜひ試してみてください。
今後の予定
今回、Tschumのテントと薪ストーブの構成が固まり、かつ本格的に運用可能であることが実証できたので、これからの冬シーズンはホットテントでガリゴリやっていこうかと思うのですが、その一方、ストーブ関連の課題が片付いた、ということで、最近ちょっと離れていたハンモック泊にも改めて取り組んでいきたいと思っています。
あと、実はこの動画のキャンプの翌週に友人(ご夫妻)と3人で五光牧場でキャンプをしていて、そこで改めて、ソロキャンプではない、仲間とのキャンプの楽しさというのを実感していたりします。複数人でのキャンプとなると、ギアも変わってきますし、準備も、当日の設営も、そして楽しみ方もまた違ってきます。この辺りは新しいテーマとしてとても興味深いので、動画化するかどうかはともかく、今後、ちょっとフォローしていきたい分野です。
それではまた、次回のキャンプで。これからいよいよ冬シーズンです。みなさまも引き続き、健康と安全に気をつけつつ、楽しいキャンプライフを過ごされますよう。
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