note 42:光学系学習史:その8ー190615
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レーザー光学系
ZEMAXの参考になるデータ、情報を探すと主に半導体レーザー、ガスレーザーが見つかる。しかし、私が設計しようろした案件は光源がシングルモードレーザーのファイバー出力レーザーだった。ファイバー出力なのでファイバー端面から決まったNAで射出される。
これまで、幾何光学的な設計しかしてこなかったので、レーザー光学系ではどのように設計し、どのようにZEMAXで設定すれば適当なのか???? になってしまった。
本を読んだりネットを調べたり、ZEMAXの代理店に質問してみたりした。
レーザーはコヒーレント光で、集光しても回折限界以上は絞れない。レーザービームが一番収束した時にビームウエストという最小ビーム径になる。しかし、その位置を超えると再び発散して広がっていく。
前に紹介したZEMAXフォーラムでは半導体レーザーとHe-Neレーザーにはモデリング例が載っていた。しかし、今回の、シングルモードレーザーのファイバー出力レーザーの場合はどうなるのか??? 良く分からなくなった。
ZEMAXのレーザーの定義方法については以下が参考になった。
↓
以下、引用
ZEAMXフォーラム
レーザーダイオードの設定
https://www.prolinx.co.jp/zemaxforum/viewtopic.php?f=51&t=206
レーザービームのモデリング (Paraxial Gaussian Beam)
https://www.prolinx.co.jp/zemaxforum/viewtopic.php?f=57&t=402
POPの基本的な使い方
https://www.prolinx.co.jp/zemaxforum/viewtopic.php?f=57&t=521
幸い、手元にビームプロファイラはあったので、ビーム径自体は実測可能だったが、CCDへ直接入射する場合はCCDの画像サイズ(2-3μm)以下のビーム径は計測出来なかった。ビームプロファイラに対物4xをつければ何とか測れるのだが、対物レンズを通して計測した、ビーム径は正確なのかどうか???
未だに正解は良く分からないが、色々試行錯誤してみた。そもそも、周りに正解を答えてくれる先生がいないので、どうもスッキリしない。
沢山の疑問が、雲のようにわいてきた。
・シングルモードファイバの射出端面のプロファイルはガウシアンのはずでは?
マルチモードファイバでは均一に定義するようだが。
・シングルモードファイバの射出NA(カタログ値)でコリメート光のビーム径を実測したら、計算値と一致しない。もしかすると、NA間違っているのか?
・半導体レーザー、ガスレーザーとう違うのか?
・シングルモードファイバとコリメートレンズの間隔を調整して、コリメート光にするにはどうやって調整すればいいのか?
その他にも疑問は山積していった。
結果的には、
・シングルモードファイバの射出端面はガウシアンで定義
・基本的に半導体レーザーの同様に定義すれば良い。但し縦横の発散角は同じに設定する。つまり非点収差なしで定義する。
・コリメート光のチェックは、コリメートチェッカを使うのが1番簡単だと分かったが、今回の設定ではビーム系が小さすぎて干渉縞がうまく確認できなかった。最低φ1mm以上必要。
以下のような条件でLをシミュレーションで求めた。コリメートレンズを調整後にLを実測したが、計算値と一致しなかった。
色んな試行錯誤の末、コリメートレンズを調整の誤差がLの違いをうんでいると分かった。Lを一定にしたい場合はシングルモードファイバとコリメートレンズの間隔を微調整して現物で調整する方法が現実てきであると結論した。
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