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「遅延は日常茶飯事?」〜船便が遅れる理由

今回は、物流のお話。

前回、日本国内のモーダルシフトについてお話しました。

今回は、国際物流について。

貿易における物流は、航空機輸送または海上輸送です。
鮮度を求められる食品類などは航空輸送が多いですが、私たちが扱うヤシガラ培土(ココピート)の様に資材・原材料の場合は、取扱量もコンテナ単位であることから、基本的に海上輸送を利用しています。

航空輸送は速達性が高い分、割高。
海上輸送は一度の輸送量が多いので(基本的にコンテナ単位)、航空輸送と比較して時間は掛かりますが、リーズナブル。

海上輸送の航海日数は、相手国との距離によって変わります。相手国によって、日本との直行便もあれば中継港を経由する便もあり、2ヶ所以上中継するの場合もあります。

アジア航路でメジャーな中継港は、シンガポール、ポートクラン(マレーシア)、香港、上海ですね。

昨今は、貿易船のスケジュールが誰でも簡単にインターネット上で確認ができます。
該当貨物が船積みされると船荷証券(BL)という書類が発行されます。BLには荷物(コンテナ)番号が記載されており、それを船会社のウェブサイトで入力すると追跡及びスケジュール確認ができるのです(トラッキング)。
宅配便の追跡番号みたいなものですね。

ところで、船便というのは予定通りにはなかなか進みません。
直行便であっても中継港に寄港であっても、遅延が確率で発生。2ヶ所以上寄港の場合はその可能性が増します。

遅延の場合、船会社が詳細理由をウェブ上で発表することはしないのですが(コロナの様な広範囲に渡る事象の場合は、アナウンスあり)、接続予定の船便が遅れているなどの理由が多いです。

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2020年のコロナ・パンデミックでは、各国ロックダウンの影響で貿易貨物取り扱う量が減り、国際航路便が減便しました。また国によっては、寄港する船舶の乗組員や貨物の防疫検査強化のため、寄港地でのトランジットタイムが通常よりも長く取られています。
そのため、特に私たちがお世話になるスリランカ→日本への海上輸送航路は、中継港で長期間留め置かれ、通常よりも長いスケジュールで運用されております。

船便遅延は、ウェブサイトで確認する時、中継港での出港予定日当日にいきなり遅延情報がアップされたりするので、納期の厳しい貨物などは、かなりドキドキする瞬間です。船便遅延を見越した納期のご案内を心掛けてはいるのですが、毎回軽く焦りを覚えます。

船便の遅延には他にも様々な理由が存在します。

よくニュースで目にされることもあるかと思いますが、アフリカ沿岸では「海賊」に遭遇したための遅延というのもあります。

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また、港がポートクローズ/Port Closeという状態なってしまうことがありますが、これも遅延の要因となります。ポートクローズ、つまり港の閉鎖です。

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閉鎖理由は幾つかありますが、一般的には台風接近による接岸禁止です。嵐が去るまで、船舶は湾内で待機という状態に置かれます。

ちょっと物騒な理由としては、船内またはコンテナ内から密航者の痕跡らしきものが発見された、禁輸品らしきものが発見された、などがあります。これら事件性のある事態になると、やはり一定時間港は封鎖されることになるのです。


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