朝焼け

朝焼けの中にいた。空上の紫、橙色と冷気と眩しさが乳化していくなかに立っていた。それを感じていた。気がつけば、いなくなっていた。確かにそうだった。どこにいたんだろう。
「僕をまぜてはくれなかった」
空のブルーが提示されて、そんなガキっぽい気持ちだけが、無力だった。

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今井らいん
過去作の7割は自信作です。3割は駄作かもしれません。よろしくお願いします。