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四行詩集

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ルバイヤート、ではないですね、懐かしき世界史B。ルバイヤート読んだんですけど、酒と女の子とが可愛らしく書いてあった気がします。いい時代だったのでしょうね。
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2019年2月の記事一覧

ゲーム その1

僕が決めた目標を 僕が決めたから、という理由で捨てる そんな情けのない ゼロサムゲーム

鏡窓

どこまでも見上げるほどの窓がある その数だけ働く人がいるとして 疲れはてたる誰かもいることだろう 東京、窓がみえなくさせる街

(無題)

身をよせ合って生きることをやめて 自分の持ち物を増やしていくことが そんなに偉いことなのだろうか、と ぐりとぐら

Gott ist tot

神はとっくに死んだそう。 なら、これはなんでしょう。 名前のつけられない神秘の 物音と香りだけ、感じられる日。

無回転

震えて、落ちる、 無回転ボール、 ほめてあげることが あっていい

窓枠

窓枠からさす陽は 私ではないところを照らす すこしだけくやしくて 中指の影をだす

頰をつたう

1年半、さよならした彼女の 頰からおちた涙をつかんで どうすることもできず、放す 想像の上

識らない

おいてきたか、おいてかれたか、 わからない そんな距離ですね、この部屋でひとり 僕がゆきたい、あの部屋もひとり

Line

存在していた線を 消しゴムでごしごし消す だけど消し跡のグレーがなんか嫌 やっぱり線をひく