つぶやき日記−5 スーツケースのホイールは大事だ!
スーツケースのホイールは大事だ!
先日香港からの帰りに、足止めを食らった。
オンラインチェックインは済ませていたが、
空港で荷物を預ける時に、
ラッキーにもビジネスに格上げしてくれた。
これは、キャセイのマルコポーロメンバーで、
一定数のマイレージを貯めたり、旅行回数が溜まったりするともらえる特典なので、
決して天から降ってきた幸運ではないです。
でも、うっかり申請するのを忘れるところだった。
向こうから言ってくれてありがたい、
などと考え、
ほけほけ荷物検査もイミグレも通過し、ラウンジに向かった。
ところで、
羽田空港ではずいぶん前から始まってますが、
香港空港でも、手荷物検査の時に、
バッテリー機器である、スマホやコンピューターを
袋から取り出してカゴに入れなくて良くなったのです。
これは本当に楽である。
特に私は、マックとMSのPC2台に加え、スマホも2台、
あとは面倒くさくて出さなかったけど、バッテリーチャージャーなどを抱えている。
上着を着てると脱がなくちゃ、だしね。
大きな荷物はチェックインしても、
手荷物は重く、
飛行機の席に座るまで、結構な運動量である。
大きくて素敵な空港を喜ぶ人もいるが、
大きいということは、搭乗するまでの歩く距離が長いということ。
これは、コロナ禍でもめげずに、飛行機で国際移動していた私の、
大きな不満だった。
特に、検疫の厳しかった香港空港に着くと、
とても重たい機内持ち込み荷物を持って、
空港内を軽く2キロメートルは歩かされた。
しかも、歩いている間に、
パスポートと搭乗券だけではなく、
検疫に必要な書類を持たされ、
その中から、チェックポイントごとに、申請内容を書いて、所定のカウンターに提出していく。
流れ作業だけれど、重要書類を出したり引っ込めたり、うまくできる人ばかりとは限らない。
最後はPCRテストのために並び、ここでも、重たい荷物で両手が塞がっているのに、
細々と書類やサンプルを持って、あっちこっち移動させられた。
もちろん、これは日本側の空港でも同じことだったが、
割としょぼくて古い成田や、小さめの羽田では、移動距離が短い。
年齢とともに、ビジネス速度で歩くのが辛くなってくると、距離が短いのはありがたいです。
バックパックを背負えばいいのに、という人もいるかもしれないが、
重いのをずっと背負っているのも疲れるお年頃なのです。
それで、大抵は、機内持ち込み可能サイズのスーツケースと、
その上に乗っかる黒いバッグのコンビで
歩き回っている。
黒いバッグにはポケットがたくさんついていて、
ここがパスポート、ここがスマホA、こっちがスマホB、こっちが鍵類、という具合。
中心部にはPC2台の他に、貴重品が入っている。
国が変わると、滞在先の現金やカード類などを入れた国別財布があって、
そういうものも入れるから、パンパンだ。
ここで大事なのが、スーツケースのホイール。
ホイールがスムーズで、四つ揃って全方位に動いてくれると、かなり楽だ。
しかし、最近買ったスーツケースのホイールは、あまり性能がよろしくない。
中途半端に安いものを買ったせいだ。
まず、4つのホイールを地面につけたまま進行方向に引っ張った時に、
真っ直ぐには進まない。
微妙に左にずれていく。
定期的に、ちょっと持ち上げて、アジャストする。
アジャストしないで無理に引っ張っていると、
突然、グリっと曲がって自分の足の間に突っ込んでくる。
こういうのが長距離を歩く時に、大変辛い。
持ち上げるたびに、衰えてきた腕の筋肉が、プルプルしちゃう。
先日、これが原因で、バタッと倒れた人を、私は羽田で見た。
どこの空港も、移動距離が長いと動く鋪道がついている。
歩道の上は、ギザギザのついたステンレスの床。
つまりエスカレーターの階段が平らになっていて、その上を歩く。
歩かずに、じっくりと待っている人は、ほとんどいない。
スーツケースと荷物を持って、どんどん歩くのが、
少なくとも観光旅行でない人たちの普通である。
で、先日、私より3人ぐらい前の女性が、
動く歩道を降りて二歩ぐらい行ったところで、本当に、バタッと前のめりに倒れた。
私の前を行く人たちが彼女に駆け寄って助けたので、
私自身は、それを追い越して、次の、動く歩道へと進んでしまった。
これ以上の人数が関わると、通行をブロックすると判断したからだ。
というわけで、これは勝手な憶測だが、
彼女もスーツケースとバッグを持っていたので、
多分、スーツケースが持ち主の意思に従わずに、足もとにグリッと曲がってきて、
それに足を取られたに違いない、と思うのだ。
スーツケースも彼女とハの字を描くような形で、派手に倒れていたから。
私自身も、しょっちゅうこれで転びそうになっている。
その度に止まって、スーツケースを軽く持ち上げて、ホイールをアジャストする。その間も頑張って、歩くスピードは緩めず、人の波から置いてかれないよう努力。ああ、辛い。
もう一つ、文句を言うなら、
なぜか日本の空港は、カーペットが敷いてあるものが多い。
これが、スーツケースを押す身にとって、かなり辛い。
滑りのいい、大理石風タイルの上なら、スーツケースの負荷も大したことないが、
カーペットの上では、大変つらい。
もっと頑丈なホイールがついた、高額なスーツケースにすればよかった。
でも、ネット通販で買うと、現物をチェックできないから、
高いお金を出しても良いホイールがついてくるとは限らないしなあ、
などと考えながら、
黒いバッグは直接肩にかけて、スーツケースだけ押すことにする。
バッグを乗せたままカーペットの上を片手で押しても、
前に進めないからだ。
当然重たいバッグを背負って歩いたせいで、翌日の肩こりは必至となる。
なぜカーペットなど敷くのだろう。
やめてほしい。
と、空港内の移動の、
しかもスーツケースのホイールというあまりに小さなことについて、
書きすぎた。
年に一度ぐらいしか旅行しない人は、その時大変でも、
スーツケースを仕舞ってしまえば、すぐに忘れることだ。
私も、スーツケースのホイール問題は、数ヶ月に一度思い出して、
ああ、また、新しいスーツケース買うの忘れた、
と、後悔するだけで、結局壊れるまで使い続ける。
でも、今回の旅行で私が言いたかったことは、
こんなに書いてしまったスーツケースのホイールのことじゃないんです。
悪天候とエンジニアリング・プロブレムで、
飛行機が飛ばず、降ろされたこと。
ビジネス席に座って、くつろいで、普段は絶対に飲まないシャンペンも、
一度試したいと思っていたブランドだったので、
つい飲んでしまった。
そしてゆったりと映画を半分以上見たところで、
なんで、まだ飛行機が飛行場にいるんだろう、と思い出した。
折からの台風で、かなりの遅延が懸念されていたから、
こんなもんかなあ、と思っていたら、
「エンジニアリング・プロブレムで、この機体は本日は飛びません」
と、夕方の5時ごろ言われた。3時過ぎに飛び立つ予定だったのに。
それで、全員飛行機から降ろされて、
私は香港に夫の家とかあるけれど、
外国人だと主張して、
エアポートホテル滞在及び夕飯ミールチケットをもらって、
スゴスゴととホテルに向かった。
その時、香港の人たちは、
一度家に帰って、翌朝7時までに出直してこいと言われていたが、
誰も怒ったりせず、
素直に家路についていた。
いくらコンパクトな香港とはいえ、どんなに安くても片道5000円はかかるだろうに。
みんな偉いなあ。
日本とかでこうなったら、暴動にならないかな。
いや、そんな人間は私くらいで、
日本の大半の人は、我慢強く指示された通りに秩序を持って行動するのかなあ。
香港の人も、以前ならこういう時に黙ってなかったんだけど、
最近は中国化が激しいのか、
面倒はごめんです、って感じで、静かに何も言わず、
秩序正しい行動をする人が増えたなあ、などと思いを馳せました。
でも、
私も本当は、家に帰ればよかったんです。
だって、主となる荷物はチェックインされてて、手元には戻ってこない。
機内持ち込みの荷物だけで、ホテルに泊まっても、
着替えや洗面用具が入っていない。
夕飯はホテルの一階にあるインターナショナル・ビュッフェでした。
別に悪いクオリティではなかったけど、
たった一人でビュッフェを食べるのって、とても辛い。
しかも、席と席との距離が近いレストラン。
これは香港の普通かもしれないけど。
周囲には、どういうわけか、アジア系のマッチョ男性がたくさん座ってて、
彼らはとっても楽しそうです。
仲間と一緒だからいいなあ。
私はといえば、
一人で食べかけのカテラリーとかをテーブルに置いたまま、
お代わりや次のコースをとりに、席を立つ気になれませんでした。
ああ、一人で部屋でサンドイッチでも食べればよかった。
歯ブラシだけは備え付けられていたけれど、
日本のホテルみたいな浴衣は望むべくもなく。
シャワーキャップもないし、ヘアブラシもない。
化粧品は持っていたけど、クレンジングは持っていなかった。
お肌のコンディションは、推して知るべし。
何より使い捨てコンタクトレンズの替えがなくて、
翌日、日本に帰った頃には、目がカピカピに乾燥してました。
翌朝、さっさと6時ぐらいには空港に到着。
ホテルから歩いて10分ですけど。
再度、イミグレと手荷物検査を通って、
なかなか確定しないボーディングゲートを気にしながら時間を潰し、
飛行機に乗ったらまた1時間以上、離陸しない。
離陸するまでに、
前日、途中まで見た映画を、最後まで見ることができました。
悪天候で、飛び立てるチャンスがなかなか回ってこないというアナウンスがあり、
心配したけれど、ちゃんと無事に成田に到着。
無事に着く、っていうことが一番大事ですよね。
安全第一。ありがたいことです。
でも、着いた頃には午後の4時半をすぎてました。
機内では朝食が出されただけ。
ランチは用意されていなかった。
でもまあ、いいか。基本的に食べ過ぎだし。
結局、フルに1日を失い、
その週は、なんとかキャッチアップするので、大変でした。
こういうことがあると、すぐに体力を回復できないお年頃。
もっと普段から鍛えておかなければ。
そうすれば、スーツケースを引っ張るのも、気にならないし、
ラウンジでリモートワークする気力も湧いてくるはず。
と、
色々考えた二日間でした。
でもどうせすぐに忘れて、同じことを繰り返すのです。
どうせ私は私です。
突然進歩したりしませんから。
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