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つぶやき日記#16 ーエコノミーシートの幅

先日、家人の引越しを手伝いに香港に行きました。
キャセイ・パシフィックのマイレージから
家族に只券を手配してもらったので
行きは、ワンワールドグループからJALで、羽田発。
帰りはCathay の成田着、
という、
「安くいかせてもらえて安全なら、
文句は言いません、というチケット」
でした。
エコノミークラスです。

ご存知のように、
世界のエアラインは、グループを作って
コードシェア便を出したり、
サービスの相互利用を可能にさせたり、
と色々やっています。
その一つが、ワンワールド・アライアンス。
もう一つの大きなグループが、
スターアライアンスです。

こちらはANAが参加しているし、
ルフトハンザやユナイテッド航空がメンバーです。

ワンワールドは、
JALやキャセイ・パシフィックの他に、
アメリカン航空やブリティッシュ・エアウェイズなどがメンバーです。

どのエアラインの会員になるかは、やはり、
その時住んでいる場所に左右されます。
一番使うところのマイルを貯めないと、
なんか、損した気分にさせられるので、
面倒臭いけど、メンバーになる、という感じでやってきました。
今はJALのJMBに移行中ですが、
こういうのって、
向いてる人と向いていない人がいると思うんです。

どういうふうにマイルを貯めて、
何のサービスを使ったら一番得か、
ということに一生懸命になれる人。
要領よく、生活の一部に取り込める人。

偉いなあ、と思いながらも、
ついていけない私です。
気合いを入れて説明してくれる友人もいますが、
私の面倒くさそうな態度を見て、
「あなたはもう、ラウンジが使えるからそれでいいのよ」
と、諦めたように慰めてくれるので、
私も、これでいいんだ、
と思うことにしています。

でも、海外に暮らすと、
こういうことの達人がたくさんいて、
しかも達人同士で、
マイレージの使い方を理解していることを前提に、
今度、こんな風に変わったから、
こういう対処をしておかないと損をする、
みたいな話が飛び交います。
でも、前提とか規則が理解できていない私。
学校で勉強ができなかった記憶はあまり無いのですが、
授業で置いて行かれた、と感じる時って、
こういうことかなあ、と思いながら聴いています。

うっかりしてて、
貯めたマイルを期限切れで大量に失ったことも
一度や二度ではないですが、
「もうすぐマイルが切れるから、どこそこ行きの只券で旅行に行ってくる」
ということを、
やらなくちゃ、と思いながら、
やれないでいます。
旅行に行ったら、航空券代だけでは済まないんだから、
それができる人って、
時間とお金と体力に余裕のある人だと思います。

それに、旅行に行くなら日本が好きです。
これからはJALの国内線で使えばいいのですが、
海外のエアラインのマイレージだと、
せいぜい日本の大都市への只券しか手に入らない。
何時間も飛行機に乗って、
福岡でラーメンを食べたり、札幌からスキーに出たり。
うーん、
日本の実家に戻って国内旅行の方が良い気がする。
電車で温泉旅行とかね。
仕方なくて、
エアラインのオンラインショッピングで、
そんなに欲しくも無い品を注文したりします。
それなりに良いブランド品なのでしょうが、
こんなの欲しかったんだっけ?
でも、マイレージを失わずに有効利用したから良しとする。
という、変な納得をしています。

思い返すと、
コロナの頃に、乗りたくても便数が激減していて、
マイレージを使えない時期がありました。
使えないままに期限切れとなりそうだった時の裏技に、
ともかく、リワードの只券を予約しておく、
というのがありました。
かなりの率で、航空便がキャンセルになっていた時期でもあり、
あちらの都合で、便がなくなった場合、
あるいは、
自分がちゃんと覚えていて、予定日前にキャンセルをかけると、
そこから半年の間は変わりの便が予約できたし、
自分がキャンセルした場合は、
手数料とペナルティを引かれるけれども、
7割程度のマイレージが返ってくる、というのがありました。

つまり、
10月31日で、マイレージが切れそうだと思ったら、
そのマイレージを使って半年先の予約を取っておく。
そして、フライトの数週間前にキャンセルし、
さらに先のフライトを予約し直すか、
あるいは、予約に使った例えば8万マイルの7割、つまり
56000マイルが新たに与えられて、
この有効期限はずっと先、
ということになります。
そして、
みんなが普通にこんなことを理解してやっているんだけれども、
私には何のことだかさっぱり。
せいぜい、
欲しくもないグッズを
オンラインショッピングで買い忘れないようにする程度でした。

はああ、
マイレージといい、ポイントといい、
まめな人だけが得する社会になっていっているような気がする。
でも、そんなところに大事な能力を使って、
本業がおろそかにならないんだろうか。
政府とかが音頭を取って、
「人々が本業に集中できるように、ポイントやマイレージを複雑化してはいけない」
なんておふれを出す・・・
訳がないですよね。

話がそれましたが、
本題は、タイトルにあるように、
エコノミーシートの幅。

行きのJALも満席に近かったのですが、
隣には日本人女性で、窮屈感はありませんでした。

しかし、帰りのキャセイでは、
隣に背の高い、肩幅の広い、立ち姿のかっこいい男性が
座ったのですが、
彼の肩幅はシートの幅より広い。
ちょっと気を許すと、こちらに出てきている腕に、
私の腕が触れてしまって気分が悪いので、
通路側だった私は、
通路に身を乗り出すようにずっと体を曲げてました。
でも、責める気になれません。
足も長いみたいで、
これも、前の座席との間で折り合いがつかず、
私側に倒したり、
窓側席の人に倒したりして、
縮こまって座っているのです。
そう、彼が真ん中シートです。
窓側には彼と同じぐらい肩幅の広い男性。
そして、
かわいそうなことに、
前席の真ん中の人がリクライニングシートを倒したのです。
窮屈缶はマックス。
閉所恐怖症の人なら、耐えられないかも。
でも、
機内サービスが運ばれてきて、
前の人もリクライニングを戻しました。
しかし、
常々思っているのですが、
機内食って、何でナイフとフォークで食べるものなんでしょうか。
ナイフとフォークを使う時、
人間は肘を左右に広げないと食べられないのです。
指でつまめるものとか、
かじって食べるおにぎりやサンドイッチにすればいいのに。

というわけで、
私も彼も、
示し合わせたように、ほとんど食べませんでした。
一言も話したことのない人ですけどね。

で、後で気づいたのですが、
JALは、国際線のエコノミーシートを広くして、
前後の幅も広げているようなのです。

https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/service/economy/seat/

ほんの数インチの差が、本当に快適です。

JALでは隣に、小柄な日本人女性が座った幸運もあるかもしれません。
とはいえ、キャセイで感じたあの圧迫感は、
あれ以上長いフライトだったら耐えられない、
と思いました。

と、このように、
「安く行かせてもらえて安全なら、
文句は言いません、というチケット」
とか言ってるくせに、
絶対に文句を言う私なのでした。

それに、よく考えると、夫は
「キャセイのこの便だと、多分飛行機が〇〇タイプだけど、いいの?」
などと確認していたような記憶が、うっすらとある。
と言うことは、
ちゃんと理解している人は、たとえ只券をもらう時でも、
この機体だとシートが狭いから嫌だ、
などということまで、
チェックして乗っているということだろうか。

私にはできない芸当である。

私にできるのは、
文句を減らして
嫌われないように努力すること、ぐらいかな。


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