"春の女神"ギフチョウを求めて④
すみません、また期間が空いてしまいました。
前回まではギフチョウを一目見るための奮闘記のような内容でしたが「生態観察」と言うからには繁殖の様子を観察しないわけには行かないでしょう。40歳にもなって「無事にギフチョウ見れました!」ではちょっとね・・・
と言うことで、ギフチョウの性態の要点をもう一度おさらいです。
① 年に一度しか世代交代しない。(チョウの仲間では珍しいのです。)
②幼虫の食草「カンアオイ」の仲間の生育環境が限定的
③成虫の姿を見られるのが3月下旬〜4月上旬であり、人の目に触れにくい。
以上のことから、図鑑には必ず掲載されているメジャーな蝶の割に目にすることが少ない種でしたね。
さて、無事にギフチョウの発生を確認した後は「この場所で繁殖していること」を確認しなければいけません。とは言え、カンアオイが群生していると言うほどまとまって生えている場所はこの辺りでは無く、その中で比較的多くのカンアオイが見られる場所にあたりをつけて、念入りに観察します。
ギフチョウは確実に子孫を残すため、先ずオスが羽化しその5日後から1週間後にメスが発生してくるそうなので、そこに求愛行動〜後尾〜産卵を考慮(あくまで私の経験則ですが・・・)するとオスの発生から2w〜3w後には卵が確認できるはず。
果たして・・・4月19日、目論見通りギフチョウの卵を無事に発見!しかも、1枚の葉に卵塊が2つ(合計14個も!)確認できました。他にも2箇所で卵塊を確認出来たので、既に産卵を終えてその命を終えているであろうこのコたちの親に責任を持って育てることを心の中で誓い自宅に持ち帰らせて頂きました。
無事にこの辺りで繁殖している事実も確認できたので、次は幼虫の生態を見てみましょう。今回はここまでです。