作ってみようシリーズ 紫雲膏的軟膏ver.
先日、お灸の学校という勉強会に参加した際に紫雲膏灸という技を習ってきました
このチラシのデザインで惹かれますね〜
紫雲膏灸との出会い
学生時代に学校附属の施術所にほぼ毎週通っていて、三村直巳先生の治療を受けていました。当時1年生だったので治療を受けて楽になりたい!という事しか頭になく治療法にはさほど意識が向かず、今思えばどんな治療法か追求したり記録したり質問したりすればよかったと後悔してもしょうがない←
そんな訳で体験した事はあったけど10年以上前で頭の片隅にある程度でしたが、勉強会の案内を見た時にこれだーーーーー!!!と記憶が蘇る
即、申し込みをして参加
軟膏の上にお灸をひねると言う独特なスタイル。見栄えもなんか可愛い紫雲膏灸の特徴は
*暖かく心地よい感覚(後からの余韻がじわじわ気持ちい)
*灸跡が残らない(火傷するリスクもほぼ少ない)
*顔や炎症部位など禁忌とされる部分にも出来る
*アトピー性皮膚炎など肌が弱い人にも出来る
このご時世、勉強会もオンライン化してしまって対面式のセミナーが減ってしまい新しい技を体感したり習得するのが難しくなってきたなーと違和感を感じていましたが、越石先生は実際に参加者一人一人直々に時間をかけて施灸をして下さいました。
やはり、実際に間近で見て体感しないとわからない! と。質問も気さくに答えてくださったり何よりも患者さん目線で刺激の事とか立ち位置、線香の持ち方、指の立て方までご指導くださってとても感銘を受けました。
お灸は足し算は出来るけど引き算は出来ないと言う言葉も印象的でした。
そんなわけでお灸沼にハマりそうです。
紫雲膏とは
江戸時代の医人、華岡青洲が傷の治りを早くするシコン(紫根)の効果に着目して創薬した漢方の塗り薬 こちらのサイト参照
効能:ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、湿疹、皮膚炎など
江戸時代から伝わる万能薬効能も豊富で完全に惹かれてしまいました。そんなわけで調べているうちに作り方なども載っていたので実際に作ってみようと!
材料
ハリとヒトの記事こちらを参考にさせて頂きました
【材料】
紫根120g
当帰60g
ごま油(オリーブオイル)1000g
ミツロウ340g
*シアバター20g
本来の紫雲膏は豚脂(ラード)が入っていて独特な匂いをかもしだしており、私はその匂いが苦手なので*シアバターで代用しています。
その為実際の紫雲膏ではなく潤肌膏と呼ばれたり
越石先生は当帰を入れず薬効を抜き、お灸用で作っているおQバームと製品化していたり、実際の紫雲膏とは微妙に違っていたりするので今回は紫雲膏的軟膏と記載しております。
市販で薬として売るわけではなく個人で楽しむ物なのですが薬効を表記するとこの業界どこでつつかれるかわからんのでちょっと曖昧なグレーなラインですね…汗
作り方
作ってみたい方を募った所、ありがたい事に10人弱希望者がいらっしゃったので2回に分けてワークショップを開催
1回目はごま油
2回目はオリーブオイル
素材の違いも楽しんでみました
蜜蝋は高尾のご近所さんの養蜂場から分けて頂いたのですが、固すぎて歯が立たず…
そんな中参加者の1人元格闘家のむちが膝蹴りで奇跡を起こしてくれました!!!
まずはベースオイルの重合から始まります
重合とは簡単に言うと分子を小さくし結合しやすくする
こちらのサイト参照させて頂きましたが化学難しい、、、
ごま油は180度・オリーブオイルは160度を1時間ひたすらキープします
その後、120度に温度を下げミツロウ&シアバターを投入し20分
当帰を120度で20分抽出
からの紫根を142度で15分抽出
その後冷やしてかき混ぜながら練って濾すと書いてありましたが濾す作業は時間の都合上省きました。
赤い液体から一気に固形になっていくのでここが見所
完全に固まるちょっと手前の若干ゆるさがある段階で容器に詰めるのがポイントです
そんな感じでひたすらお鍋と温度計との戦いですが、ありがたい事に人数集まると交代しながらおしゃべりしているとあっという間です。参加者様ありがとう〜
同業者が集まると本当話のネタは尽きませんね!
今回企画して下さったAsamiさんが動画にまとめて下さいました
家主の服を勝手に着て楽しむ強者もいたり、笑
ともさんとマサコさんが蜜蝋を抱え込んで香りを堪能しているのが面白かったです!笑
そんな感じで出来たてホヤホヤの軟膏を使ってお互いに施灸しあったり、気がついたら学生さんの鍼練習会になってたりなかなか濃ゆい会になりました!
ありがたい事に、参加したかった〜!とか次はいつ開催よていですか?とお問い合わせが何件か来たのですが
使い切れるかわからない当分紫雲膏灸に困らないくらいの量が出来たので直近の開催は無いですが、需要があれば来年あたりにまたやろうかな〜と思っております
どうしても欲しいという方がいらしたら若干ですがお分けする事も可能なのでご相談くださいませ。
そんな訳で、どんどん紫雲膏灸極めていきたいと思います