ララバイとおやすみ

おやすみなさいが上手に言えない人生でした。デンデン♪

とまあ、こんな風に綺麗に終わればきっと鬱病なんていう流行り病は存在しなくて、睡眠障害なんてものもないんでしょうな。世の中は不条理で、都合が悪くて、だからこそ美しい。
オチがないのがオチ。みたいな世界だからこそ、皆こぞって理由や論理やロンリーを求めたりする。馬鹿の一つ覚えみたいに愛を正当化してSEXを美徳化する。あんなのはただのまぐわいですよ。猿の時代から変わらない生殖行為。

最近のバンドは〜、みたいなことを言うと
「お前がそもそも最近のバンドだろうが」
とか
「このクソ老害が」
とか言われそうなのですが、それでも言うと、
最近のバンドはバンドがしたくてバンドをしたいバンドが少ない気がする。バンドって言いすぎ。

これはそもそもアイドルにあった現象な気がするんだけれど、アイドルって、アイドル、ジャニーズとか(現スマイルアップか)のアイドルに憧れてジャニーズJr.に入った人が多かったのではないだろうか。
あの人みたいになりたい、あのグループみたいになりたい。そんな願望があってそこからアイドルになりたい。になっていったんじゃ無いだろうか。

それがバンド界隈でも起きている気がする。
本来バンドとは自分を表現するツールの一つでしか無い。と俺は思っている。
それは例えば漫画でも良くて、小説でも良くて、たまたま音楽ができる、或いは音楽が好きだから音楽を選択しただけで。
バンドとは自己表現のツールである。

それが今はなんだか違う気がする。
My Hair is Badが出始めたあたりから
「○○っていうバンドに憧れてバンドをしたい」
というバンド、バンドマンがブワッと増えた気がする。
そういうバンドには何かを伝えたいという根源的なメッセージ性は恐らくない。なくなってくる。必然的に。
だって本来は
①伝えたいことがある
②伝えたいツールがバンドだった
なのに
①○○みたいなバンドになりたい
②バンドを始める
なのだから、
メッセージ性や伝えたいことが後ろに後ろになってしまうことになる。
もちろん曲単位で言えば、元彼女に捧げる曲〜や、両親のことを思って〜等、多少のメッセージ性はあるかもしれないが、それは曲の話であって、俺がしたいのはバンドの話。
バンドを通した一つのメッセージ性が無いとそのバンドは弱く、脆くなる。少なくとも俺はそう思っている。

この現象はバンドだけじゃなくて他の業界でも起きていて、例えば漫画界で言うと、
バクマン。って漫画が売れた瞬間、
バクマン。に憧れた少年少女が漫画を大量に持ち込んだらしい。
でもそれはバクマン。みたいなもの持ち込んだだけであって、、
漫画を描きたかったのか?っていう話。


バンドはクソみたいな世の中に革命を起こすための道具だ。聖者の灯火だ。
その灯火が弱くしてなんとする。俺たちはなんのために息をして何のために歌を歌って何のために表現をする?
やり過ごせない日々をぶち壊すためじゃないのか、そこに意志がないと、きっと俺たちはダメになる。だからこそ、何かに憧れて始めるんじゃない、バンドが好きでバンドをするんじゃない。バンドじゃなきゃダメな理由を見つけるんだ。俺たちが生きる上でバンドじゃないといけない確かな理由を見つけるんだ。そうして初めて、誰かに何かを伝えることができるのではないか。少なくとも俺はそう思う。

誰もがゆっくりと眠れますように。
俺たちを愛してくれる人たちが、俺たちを愛してくれるように、せめてゆっくりと眠れますように。

ララバイとおやすみを。

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