2024/05/20 かしわ屋さん
今日は仕事帰りに寄り道。
目的地はかしわ屋さん。千葉から奈良に来て18年、とり肉のことを「かしわ」と自然に呼べるようになっている。
小さな軒を構えるお店に到着。ガラス戸をカラカラと開けると、
「今日は何にしましょ」と、ブラウス姿のおかみさんがガラスケースの向こうから笑顔で言う。
すぐ後ろには、割烹着を身につけたおやじさんが鮮やかな手つきで鶏を捌いている。ショーケースの中にはつやつやした各種かしわが並んでいる。
まずひき肉600g。いつもこれでそぼろの三色弁当を作る。スーパーで求めるものと比べて、みずみずしく味が濃い。
そして鳥の骨つき肉水煮用。おやじさんにお願いすると、すぐさまタンタンターンと、重そうな包丁を軽やかにふるってぶつ切りにしてくれた。何年間使っているのだろう、包丁は手の延長みたいにおやじさんに馴染んでいる。
それから鶏モモ肉2枚をお願いした。すると「4種類あるけどどれにする?」とおかみさん。どれを選ぼうか悩んでいると「何にするの?」と訊かれた。
「漬けにして焼くんです」と答えると、「それなら一番安いのでいいよ」とのこと。100g、130円のものに決まった。
次にとり肝400g。甘辛く煮ると娘が喜ぶので、思わず買ってしまう(下処理が面倒だなあ、と思いつつ)。
最後に、スープ用1パック。手羽先のさらに先のほうばかりがパックに入っている。いい出汁がとれる。
たくさん頼んだなあと思うのに、お会計は驚くほど安い。安くて美味しいからお客さんが途切れない。
かしわ屋のご夫妻と顔を合わせると、「日々しっかり生活していこう」と思う。滋味溢れるかしわが元気をくれるだけでなく、お店を訪れることが私の心の栄養になっている。
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