⑤日本が独立・自尊の国になるためにー映画・明日への遺言

自衛隊員に告ぐ(前稿③参照)で述べたように、平常心を失わず、危機に際して慌てふためかない心を保つことは難しいものです。

いわゆる胆力が要求されます。胆力を練るには坐禅が最適なのです。戦前の軍人には坐禅をしていた方が大勢おります。そのうちのおひとりが第13方面軍司令官兼東海管区司令官岡田資(たすく)陸軍中将です。

映画・明日への遺言は、小泉堯史監督 藤田まこと・富司純子主演で映画化されているので観た人もおられるでしょう。藤田まことが演じているのが岡田資中将、富司純子はその夫人役です。

その映画は、先の戦争で名古屋大空襲の際に撃墜され、脱出し、捕まえられたB29の搭乗員を、ハーグ条約違反の戦争犯罪人として斬首処刑した行為が、終戦後、捕虜虐待の罪(B級戦犯)として横浜軍事法廷で裁かれた時の物語です。

岡田中将は戦勝国による結論ありきの理不尽な裁判と戦います。中将はアメリカ軍による無差別爆撃の非人道的行為の違法性を主張する一方、
捕虜処刑に関わった部下を庇い、「自分一人が一切の責任を負う」と述べます。

この映画の中での見どころは、岡田中将が部下ともども坐禅をしている場面だと思います。坐禅こそが部下の不安心を取り除き、岡田中将の人格形成は坐禅によって練られたものだ、という事実がわかるからです。

又、この夫婦関係が素晴らしいのです。
どういう風に素晴らしいかって? 
是非一度、この映画をご鑑賞ください。

この映画を見て、自衛隊員の方々は坐禅に挑戦してください。文武両道の武人になること請け合いです。(つづく)

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伊藤博峰
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