子どもに勉強しなさいと言う必要はない
習慣を味方につけること
我が家の長男は3歳から4歳半まで公文(算数と英語)に通っていました。
(公文については『幼児期の公文(Kumon)と子どもの学習習慣について考えてみる』に書かせて頂いています。)
以前の記事にも書かせて頂いた通り、
公文に通っていて良かったことは、
計算が早くから出来るようになったり、英語の文法がわかるようになったことではなく、
それより何より、
毎日学習するという習慣が自然と身についたことでした。
「子どもの勉強のやる気を引き出すには?」といった話もよく聞きますが、そもそも、やる気を出して取り組む行動を選択するためには一定のエネルギーが必要となるので、継続させることは実は容易ではありません。
子どもの周りには常に色んな誘惑がありますね(おもちゃ、TV、etc...)。気分も日によって異なります。そんな中子どもたちが、それらの誘惑に日々打ち勝ち、勉強をする、という行動を起こすには、とてもエネルギーが必要なのです。
1日に消費出来るエネルギーには限りがあると言われている中で、勉強をするという行動を起こすために使えるエネルギーは日々異なります。
ですので、もし子どもに学習習慣を早くから身に付けさせたいのであれば、いかに最小限の労力(エネルギー)で毎日必要な学習を子どもが続けることが出来るようにするか、その仕組み作りが重要です。
その仕組みが、いわゆる私のお伝えしたい習慣付けです。
習慣さえ身に付いてしまえば、親は勉強しなさいと言う必要もなくなりますし、子どももあまり深く考えずに当たり前のように勉強に取り組むようになるので、お互いにとってとても楽になります。
意志力(やる気を引き出すこと)より習慣化にフォーカス
人間の意志力は子どもに限らず大人であっても、残念ながら思っているほど頼りになりません。どんなに具体的で、明確な目標を立てていたとしても、その目標を達成するために努力を続けることを意志力のみに頼るのは、戦略としては心もとないのです。
そこで力を発揮するのが、目標達成のために必要なステップ(行動)を習慣にしてしまうという戦略です。
日常生活において、毎日お風呂に入ったり歯磨きをしたりすることと同じ様に、学習を習慣化してしまうということです。
やることが当たり前、やらないと何か違和感がある。そのくらいのレベルにまで習慣化してしまえば、非常に強いのです。
ここで気になる点は、どのようにして子どもに学習を習慣化させるのかということですね。
きっかけ作りにはご褒美を活用しても良い
大人のように、学習に対する明確な長期目標を子ども自身で立てられると良い(内発的動機に繋がる)と思うのですが、なかなか年齢が低いとそれは難しいですね。
ですので、その際は、習慣化作りのためにご褒美を活用(外発的動機)すれば良いのではと個人的には考えています。
外発的動機に頼っていると、ご褒美がないと行動が出来ない子になってしまうという話もありますが、あくまでもきっかけ作りに外発的動機を利用するのみであり、習慣化してしまえば、外発的動機がなくても子どもは取り組むようになることを実感しています。
例えば我が家の場合は、現在5歳の息子には、キララの学習プリント3日分(ページ数で24P分)完了すれば、好きなYou Tube(ただし、英語コンテンツのみ)を30分ほど観ても良いよというルール(ご褒美作戦)を始めに設定しました。
また、それは朝に実施するようにしています。
なぜなら、朝は家を出る時間が決まっているので、
その時間を意識しながら息子に、
何時に起床したら良いか、何分以内にお勉強を終わらせれば保育園に行くまでの時間にYou Tube を観ることが出来るか、を逆算して行動する習慣も付けて欲しかったからです。
(そもそも、夜寝る前にYou Tube を観ていると睡眠の質も低下してしまうと思うので・・・)
このルールを開始してから、息子はYou Tube 観たさに一生懸命「お勉強やる!}とプリントに取り組み始めました。
すると段々と、朝起きて、トイレに行き、顔を洗い、朝ごはんを食べて着替えて保育園の持ち物を準備し、お勉強をして歯磨きをし、最後に家を出るまでの時間にYou Tube を観るということが日課になりました。時に、起床時間が遅れてしまうなどでYouTubeを観れない(あるいは5分くらいしか観れない)日もあるのですが、朝はお勉強をする、ということに関しては、私が「お勉強しなさい!」と言わなくても、机の上に置いてあるプリントをやることが息子の中で当たり前となっていました。
ここまで来ると、親も子どもも楽です。
「なんでやらないといけないの?」というコミュニケーションが発生しないからです。
この段階になると息子も、お勉強をやることは当たり前になっているので、そのお勉強をいかに早く終わらせられるか、ということにモチベーションを抱くようになっています。
子どもの中で、勉強をすることへのモチベーションが変化していき、自然と内発的動機も生まれていた、ということです。
ですので、習慣化のきっかけ作りとして外発的動機をうまく活用すれば良いのではというのが私の考えです。
習慣をうまく日常生活に組み込んでいくことで、エネルギーを必要以上に使いすぎることなく、私たち親も子どもたちも、もっと心に余裕を持てると良いなと思っています。