HSPーHighlySensitivePerson とても繊細な人
「HSP」って、なに?
私が「HSPーHighlySensitivePerson(とても繊細な人)」だと言われたのは今年の春のことだった。
世界人口の5人に1人の割合で存在する。
発達障害があると、どこかしら、感覚が過敏になるというのはよく聞くし、実際に大抵はセットで来る。
だけど、感覚だけが過敏な人達を「HSP」と呼ぶということを私は知らなかった。
ドクターから、アドバイスはもらったけど
自分でも、HSPについて、色々と調べた。
なんせ、HSPという概念が確立されてから、そう何年も経っていないから
情報も少ないし、研究も進んでいない。
HSPの人は五感が普通の人と比べて
3倍~5倍は敏感であり、どの感覚が過敏かは人によって、違う。
でも、まだまだ研究段階で、専門家の間でも、意見が分かれたり。
専門家と当事者との間で、ギャップがあったり。
調べれば調べるほど、情報の波に溺れていく。
だから、自分の感じてるものにピタッとハマるものを信じるしかないのが、現状だ。
「音に過敏」=「耳がいい」じゃない
なんか、誤解されそうだと思うのは
「音に過敏」=「耳がいい」ということじゃない。
それぞれ、感じ方が違うけど、少なくとも私の中では耳がいいわけじゃない。
聴力は人並みだ。
「音に過敏」というのはサイレンの音や、テレビの音。
空調の音に、お店のBGM。
風や、雷の音。
そういう「音の刺激」に弱いということ。
何かに集中したくても、そういう「音の刺激」があると、どうにもこうにも気になって、集中できない。
だから、聴力が優れてるというのとはまた別の話だ。
2018年の夏は命取りだった。
扇風機がないと、とてもじゃないと、眠れない。
寝苦しい夜が、続いていた。
しかし、扇風機の音が気になって、眠れない。
暑くて眠れないんだか、扇風機の音のせいで眠れないんだが。
よく分からないけど、とにかく、安眠できない。
扇風機の音は
扇風機を消せば、解決できるけど
扇風機を消したら、次の朝には脱水か、熱中症になってる。
音に敏感というのはそういうことで、聴力がいいというわけじゃない。
HSPは超能力じゃない
HSPに関して、時々、宗教的な扱いや、スピリチュアル的な扱いを受けているような記事を読む。
その中には「HSPは第六感である」とか
「神からの授かり物」だとか
まるで、ファンタジー小説に出てくる神聖な存在のように書いてある。
第六感と言われて、そういうものを全く信じてないわけじゃない。
だけど、そういうとこに書かれているのはだいたいが、「人の心の声が聞こえる」とか
「幽霊が見える」とか、「動物と話せる」とか
そういうものだ。
人は生きてれば、不思議な体験をすることもある。
私自身も、経験がある。
だから、全く信じないわけじゃないけど
私は別に人の心の声は聞こえないし
幽霊がいつも、見えるわけじゃない。
猫を飼っていて、仕草や、鳴き声でなんとなく、求めてるものが分かるけど
それは特別な能力ではなく、一緒に暮らしていれば、普通の人でも、そうなるだろう。
神聖な存在かどうかは別として
HSPはそんなに特別なものではないし、良いことばかりでもない。
実際、色んなことが原因で日常生活が、難しい人がいる。
だから、精神科のドクターが、HSPという概念を提唱したのだということを忘れて欲しくない。
HSPの人の世界観
「普通の人」と言われると「普通って、なに?」
って言われるが
精神科に通院しておらず、発達障害の疑いもなく。
抱えてる問題が許容範囲で、一人暮らしができることだと思う。
そういう普通の人と、私のような人。
感じているもの。見ているもの。
世界観は多少、違っている。
どう違うのかは人による。
困るのはそれを言葉で説明できないこと。
言葉で説明して、理解できることじゃない。
最近、そういう人達に理解を示すべきだと世論は動いている。
あらゆる少数派の人達に対して、理解を示すべきだと。
だけど、本当の理解というのは不可能だと思う。
人間関係において、何事にも言えることだろうけど
相手が、どう感じてるのか。
何を思ってるのか。
それを共有することは難しい。
自分が、同じ立場で同じ経験をしたとしても、同じように感じるわけじゃない。
だから、共有するのは難しい。
それでも
「あぁ、この人はそんな風に感じてるんだ」
と、ただ知ってもらうことはできる。
共有や、共感することは難しくても、知ってもらうことはできる。
多少、変人扱いされたり
疎外感や、孤独を感じることもあるけど
理解もされず、知ってもらうこともないよりは
マシだと私は思っている。
少なくとも、私にとっては
私の感性を共有できなくても、知ってもらうことはできる。
多少、変人扱いされて
疎外感や、孤独を感じるけど
ただ、知ってもらうだけで今は少しはマシになれる。