日本語教師が国家資格になってよかったと思った話
先日、教壇に立って15人程度のグループに日本語を教える機会があった。
私は付け焼き刃で日本語教育能力検定試験だけ合格し、講座などは受けていない。日本語教師の経験は、ボランティアベースでのマンツーマンの会話練習のみだ。
どうやら、日本語教師はそんな人間に務まるものではなさそうだ。
当たり前だが、生徒はそもそもあまり日本語を理解できない。直説法で教えるには、とにかく平易な短文に置き換え、あとは身振り手振りと絵カードや動画で頑張るしかない。
今回の私の第一の反省点は準備不足である。教室にプリンターもWi-Fiもないのを忘れていたので、視覚的な素材が恐ろしく不足していた。
一応50分持たせることはできたが、かなり英語に頼った授業になってしまったと思う。質問は英語でも可としつつ、英語があまりわからない生徒をフォローできなかった。
余談だが、私はアラビア語でアラビア語を教わったことがある。その時の先生は教えるのが上手だったのだろうと今更ながらに痛感した。私自身も文法は一通り勉強していたので、単語が聞き取れれば意味を理解できたというのもある。
それでも、間に挟まれるエージェントのデスクワークよりは楽しかった。本業にしようとは考えていないが、もう少し勉強したい気分になった。なるほど、これが「自己研修型」なのだろうか。
とにかく、今回の体験で実践の大切さを学んだ。日本語教師は座学だけで取っていい資格ではなさそうだ。
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